それぞれ、狭い敷地を巧みに使ったプランと、景観の美しさで知られています。
でも、これからChoさんがやろうとしているのは、昔ながらの町家ではありません。
新しい設計の考え方による、現代の建築技術を活かした、新しい町家の創造です。
町に、しぶとく住もうという家族のための家です。
都市の土地はどこも狭く、さて、そこにどう建物を建てるか、悩みの種です。
それに見事な「解」を与えてくれたのが、Choスタンダードです。
町家型住宅は、ここに新しい生命を獲得しました。
趙海光さんにお聞きしました

理由はハッキリしていて、当時溶接の方が安かったからなんだ。」
「純粋に技術だけを追うあり方とは違う考えがそこにあります。このイームズの自邸は、後にさまざまなメディアに登場しますが、建築の主流を形づくったわけではない。例外的なエピソードとして受け止められてきました。イームズは自邸の建築後、合板を使った組み立て住宅を設計し、イームズらしい建築システムをつくろうと試みましたが、それが挫折して、そのあと彼は二度と建築の設計をすることはありませんでした。」
「このイームズの夢ね、産業社会なのだけれど、工場から生まれた製品を生かしながら、クラフツマン(職人)の入り込む余地が残されているあり方というか、そんなあり方を求めたいですね。」
「この間、清家清※さんの自邸を見てきました。明るく、大らかで、かっこよかった。戦後のある時期にぽっかり広がった青空のようでね、そこで使われたアルミ資材は、当時の貧しい工業力を映し出したシロモノだったけど、何故かそれさえ豊かにみえました。」
(1918-2005) 自邸≪私の家≫(1954 東京都大田区)は代表作の一つ。「広く住まい、時に応じてしつらえる」設計を提案した。
町家型住宅のめざすもの
この計画は「工務店が独自の方法で現代型の木造住宅をつくること」を支援するものです。
その支援は、各工務店がもつ技術を見直すかたちをとります。
工務店は自分の手のなかにある技術を見直し、再編成すべきなのです。
そのときに鍵になるのが「弱い技術」です。
町家型住宅を支える考え方
町家型住宅では「弱い技術」を束ね集めます。
「弱い技術」というのは、各工務店がこれまで自分の手のなかで育ててきた経験的な技術を指します。反対に「強い技術」というのは金物工法に代表されるような新型の技術です。町家型住宅はこの二つをバランスさせようとするものです。つまり「強い技術と弱い技術」を均衡させる考え方。
なぜそうするのか? 理由は簡単。そうしないと、「強い技術」だけで技術がブラックボックス化してしまうから。それは企業に独占され、その結果、工務店はイラナクなってしまいます。反対に、「弱い技術」というのは、とても積極的で有効な技術です。なぜならそれは、しぶとくも「生き残ってきた技術」なのですから。



町家型住宅の基本的な構成
町家型住宅は母屋と下屋による構成をとります。母屋は六メートル角。六メートルという数字こそ、「強」と「弱」をとりもつ中間型思考の際たるものなのです。「強い技術」だけなら一発で、柱なしで建てられるものが、「弱い技術」では工夫がいる。そこに工務店としての特長を出すのです。
町家型住宅の部材
町家型住宅では厚板を使います。厚板は「弱い技術」から生まれます。この厚板は各工務店の所在地に近接した場所から調達し、オリジナル部材に育てます。軸組材よりもリスクが少なく、工夫しやすく、特長を出しやすいからです。ダボで合成する厚板など、工夫を目に見えるかたちにする必要がありますし、そのために、地場の製材所との協同が必要です。
町家型住宅の設備
町家型住宅は「風の道」を持ちます。母屋の基本形が「片流れ屋根」なのはそのためです。
風の道は、地表面近くを流れる空気を取り込んで屋根の最頂部で抜くものです。工夫のポイントはだから、むしろ外部の地表面にあります。植物や塀や土など、外部は「弱い技術」を働かせる絶好の場所なのです。
町家型住宅の先輩たち
ご覧のように町家型住宅の試みは、これまで秋山東一さんをリーダーとするフォルクスハウスや、「三間角の最小限住宅」や「京の町屋」などを直接の先輩として、そこに工務店の「経験的な技術」を加えて生まれたものです。いや、生まれようとしている、と言ったほうが良いでしょう。なぜならこの町家型住宅は、考える「型」は共通しているけれど、その考え方を実現する工務店によって、各々がまったく別の姿を持とうとしているのですから。
各地で進行、町家型住宅
1948 年、青森県生まれ。建築家。法政大学工学部建築学科卒業。1980年に(株)ぷらん・にじゅういちを設立。1991年に岐阜県金山町の大工職人衆と「台形集成材一座」を結成し、国産材による現代型木造住宅の開発と普及に努める。現在、定番住宅「Cho Standard──町家型住宅」の展開を、全国の地域工務店とともに始める。







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