ハレの日の旬・ケの日の旬

穀雨だけど、まだ桜。 桜鯛に、桜えび。

2009年04月20日 月曜日

「びお」編集部のある浜松では、桜の花は散り、葉桜の季節となりました。岩手や秋田、青森など、東北でも北の地域では、今が花の盛りでしょうか。そして北海道には、これから桜前線が到達するようですね。
毎年春になると私たちを楽しませてくれる桜。桜は、海にもありました。
桜の名の付く春の食材、桜鯛と桜えびに注目します。

桜鯛

まずは桜鯛。

タイは、古くから食用とされてきた、日本人に馴染みの深い魚です。縄文時代・弥生時代の遺跡からタイの骨が出土しています。また、古くから縁起のよい祝い魚として珍重されてきました。姿形・色・味と三拍子揃って、「魚の王」と言われます。
「タイ」というのは、マダイ・チダイ・キダイ・ヘダイ・クロダイ等のタイ科の魚の総称ですが、その中でも代表格とされるのがマダイ(真鯛)です。
真鯛の身には生臭さやくせがなく、淡白な中に豊かな風味があります。
刺身(松皮造り)、すし種、焼き物、蒸し物、煮物、揚げ物、鍋物、汁物など、どんな調理法にも合います。また、うろこはから揚げに、卵巣の白子は酢の物に、頭はかぶと煮・かぶと焼きに、中落ちは潮汁に…というように、捨てるところがない魚です。
真鯛は、目の上が青く、体色が金赤色で透明感があり、身の締まったものが新鮮です。身が厚く、尾に幅があって太っているものを選びましょう。養殖物が多く出回っていますが、いけすの中は浅いため日焼けして体が黒く、網にふれて尾びれがすり切れていたり、尾びれの真ん中が折れていたりします。

真鯛は普通、岸からあまり遠くない岩礁地帯の海底にいて、海面近くにいることはほとんどないのですが、春になると、産卵のため岸近くの浅いところに上がってきます。そして、産卵を控えて、栄養を蓄え身が充実し、体色がとりわけ美しくなります。
この春の真鯛は「桜鯛」や「花見鯛」と呼ばれ、極上品として扱われます。特に、産卵のために瀬戸内海に入ってくる兵庫県明石沖の真鯛は一級品とされています。
桜鯛は美味しい時期の真鯛で、縁起がよく見た目も華やか。春のお祝いの席などにもぴったりで、人気があります。


ハレの日の一品

明石鯛

俎板に鱗ちりしく桜鯛[正岡子規]

明石鯛がおいしいのは、漁場にエビ、カニなどの甲殻類の他、貝、いかなごなどの餌が豊富なこと。明石海峡独特の潮流の中で育ったこと。活締めによる、最高の状態で取り扱われた鯛であることなどが挙げられます。魚の王様、真鯛の真骨頂をご賞味ください。

お取り寄せナビは、天然ものの一級品を扱う明石・中谷商店の根付明石鯛です。ものは断然いいけれど、難点は高いこと。価格・送料・お申し込み方法
http://www.calib.jp/pa/nakatani/modpage01_19/

明石 中谷商店
兵庫県明石市材木町16-2
TEL/078-912-8226
FAX/078-912-8238

笠岡の浜焼鯛

岡山県笠岡諸島周辺で捕れた天然真鯛を、稲わらに包んで蒸し上げる「鯛の浜焼」が始まりました。早朝に真鍋、白石島で捕れた、桜色した形のいい雌の真鯛(体長50~60cm、重さ2~2.5kg)を、内臓を抜き去った後、塩をまぶし一匹づつ稲わらにくるんで蒸します。それを一昼夜自然乾燥させて、竹で編んだ丸形の伝八笠に包んで発送されます。今年の鯛は身太りが早くて、脂ものりおいしいとのこと。一匹20,000円です。

株式会社笠岡魚市場
岡山県笠岡市笠岡2369-36
TEL/0865-63-1140
FAX/0865-63-5030
注文は電話・FAXにて
http://ww91.tiki.ne.jp/~gr4heaf/5contents.html


さて次に、桜えびについてです。

桜えびは、体長4〜5cmほどで、透明で美しい桜色をしています。その色が名前の由来ですが、桜の季節に多く漁獲されるからこの名があるとも言われます。桜えびは、相模湾、東京湾、遠州灘などに生息していますが、漁獲をしているのは駿河湾だけです。
桜えびは深海性で、昼間は水深200〜500mの深さに生息していますが、夜になると30〜60mの水深まで上がってきます。そのため桜えび漁は夜に行われ、浅瀬にいる桜えびに網をかけて捕獲します。
深海性の桜えびが発見されたのは偶然の出来事からだったそうです。明治27年(1894年)12月のある夜、由比の漁師がアジの船曳き網漁に出かけた時、カンタ(浮樽)をつけずに網を曳いてしまったところ、アジより深いところにいる桜えびが大量にかかり、それがきっかけで、桜えび漁が始まったと言われています。
漁期は年2回で、春は3月下旬から6月上旬、秋は10月下旬から12月下旬に行われます。1月から3月までは漁獲量が少ないため漁を休み、6月から10月までは産卵期のため禁漁にしています。
桜えびは、乾燥保存したものが広く利用されていますが、漁獲のシーズンには生や釜揚げのものを食べることができます。今は春漁の真っ盛りですから、そのチャンスです。
桜えびの料理の例としては、刺身、釜揚げ、釜揚げにレモン汁をかけたり、サラダに入れたり、干しえびを焼きそばやお好み焼きに入れても美味しいです。また、かき揚げ、佃煮、さくらえびご飯、「沖あがり」などが挙げられます。
桜鯛に、桜えび。これぞというハレの日に、今が旬の、海の「桜」も楽しんでみませんか。


桜えびの「沖あがり」に挑戦してみました。

「沖あがり」というのは、沖の漁から戻った時に食べたという、地元の漁師料理です。桜えびをすき焼きと同様、しょうゆ・砂糖・酒の割下で煮ます。
こちらのレシピを参考に、「沖あがり」に挑戦してみました。

静岡県ホームページより
産直レシピ サクラエビのすき焼き風「沖あがり」
http://www.pref.shizuoka.jp/kikaku/ki-110b/200711/eat/index.html

まずは、スーパーで生の桜えびを入手しました。つやつやしていて、色もとてもきれいです。

料理する前に、ちょっと生でつまんでみました。殻のぷちっという食感があり、桜えび独特の香り、香ばしさ、そしてほのかな甘みがありました。美味しいです!そのままでも、わさび醤油でもおいしかったです。レモンを絞っても、ぽん酢などでも美味しいのではないかと思いました。

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鍋にしょうゆ・砂糖・酒を入れて火にかけます。上記のレシピでは砂糖50gとなっていますが、今回は甘さ・カロリー控えめに、ということで、砂糖を30gに減らしてみました。それでも十分かと思います。濃い味つけですので、お好みで調味料の量を加減していただくとよいと思います。
そして煮立ったら材料を入れて、味がしみこむまで煮込みます。桜えび、豆腐、そして上記のレシピにはありませんが、エノキを加えてみました。

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火からおろす直前に、葉ネギを加え、ひと煮立ちしたら火を止めます。

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これで出来上がり、簡単です。いい具合にお腹も減ってきて、夕食となりました。さて味の方は、というと、桜えび独特のだし、旨味がでていて、とても美味しかったです!ごはんがどんどん進みました。
ついつい予定外のお酒も持ち出してしまいました。
邪道かもしれませんが、「すき焼き風」ということで、新鮮な生卵を割りほぐし、それをつけて食べても美味しかったです。


ハレの日の一品

駿河湾由比の桜えび
由比漁港の桜えびの水揚げ高は日本一。
「日本一の桜えびのまち由比」からのお取り寄せです。

かくまつ岩松商店 
http://web.thn.jp/kakumatu/index.html 
静岡県静岡市清水区由比今宿133-1
TEL/054-376-0081
FAX/054-376-0082
注文は電話、FAXにて

原藤商店
http://www.haratou.com/index.html
静岡県静岡市清水区由比町屋原88
TEL/054-376-0052
FAX/054-375-5231

春の魚介・海藻類
http://www.bionet.jp/navi/2009/04/harunosakana/

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