森里海の色
柿木村の一輪挿し「キンカン」

金柑

この季節、炬燵や鍋の主役の蜜柑や柚子の出番に比べて金柑は存在感が薄くて肩身が狭いのかもしれない。
ところがどうして、小さな体に似合わせず人間にとってはとても薬効たっぷりの「小さな巨人」なのである。

風邪を引いた時に母親が甘露煮にして呑ませてくれると喉もイガイガがスッキリとした。
(虫に刺されたりした時に痒み止めで塗ったのは同じ名前の塗り薬だけど成分は全く違うもの。)

ガルテン畑の隅に植えた金柑の実を捥ぎ取り、生のまま齧ると皮の苦みと実の酸っぱさが妙に良い頃合いで大人になった今でも好きなのだ。
ちょっと洒落て白ワインコンポートなんぞにするとまた佳いお酒の共になったりして長い冬の夜が愉しめる。