猫は天才だ。その心地よい居場所を見つける才には舌を巻く。冬の日だまりはいうまでもなく、安心な部屋の片隅や、夏には涼気のある影や風通しのよい場所をすっと選ぶ。ぼくらの設計はそんな居場所の心地や暖涼の具合をけっこう苦労して探しているのではなかったか。

趙海光さんがシステム構築している「現代町家」で、意識的に空地を生み、そこに自生種の樹木と草花を植えることをコンセプトとする案がまとめられ、博多の長崎材木店が「博多・現代町家」とネーミングした案が、今年度のグッドデザイン賞で見事受賞を果たしました。今回は、その野草を巡る話について書きます。

単線で、一本だけの線路である釜石線へと乗り換え遠野駅へ。
今回の遠野訪問は、一つは永田昌民さんが設計された「人馬一体の家」を見るためで、もう一つは、そこで「草の勉強会」を開くためでした。

四月末に福井で用事があり、福井まで来たならと、丸岡町にある『中野重治記念文庫』と、丸岡町一本田(旧地名、高椋村一本田)の生家跡に立ち寄りました。小説「梨の花」に描かれた場所です。
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