イベント情報

【7/18〜19】富山・「夏の設計セミナー」


都市住宅の拡張郊外化ではなくて、
「佇まいとしての田園集落」という、
今までのあり方を、180度転換する視座に立つ、
近郊集落の創造と居住の方法を学ぶ設計セミナーを開催します。
都市計画法の改正に伴い、新しい用途地域「田園住居地域」が今春施行されました。
緑と農と住まいをテーマにした「新しい郊外住宅」像が、これからの地域設計者・地域工務店の向かうべき方向に大きな影響を与えることは必至です。
最先端でこの流れを御すべく、建物見学とケース・スタディを軸とした、一大イベント。名だたる建築家も、自らのプランを携えて駆けつけます。乗り遅れることなかれ。

富山に田園ヴィレッジをつくりました。

《富山県田園居住推進協議会会長 沢本雅彦(建築工房アシストプラスアルファ株式会社 代表)》

数年前から、富山の町工ネットのメンバー間で、富山市郊外に共同プロジェクトを立ち上げよう、と言い合って来ました。
富山市はコンパクトシティを掲げていて、それはそれでいいのですが、富山らしい、土地が広くて、のんびりした家を欲する人も多く、それに応えるのも工務店の仕事です。
というわけで、今回、ご案内にある「田園ヴィレッジ」をつくりました。前川さんと、私のところで建て、アディックの藁谷さんが3棟目の計画を立てておられます。
たった3棟でヴィレッジというのは、少々気が引けますが、最初の一歩を踏み出したわけで、知り合いの工務店や設計事務所の評判も上々で、何よりユーザーの反響が大きく、それに励まされて、田園居住推進協議会を立ち上げました。この取り組みを、我々だけのものではなく、これからの富山の住まいをかたちづくるものにしたい、と考えてのことです。
夏の富山はいいですよ。北陸新幹線も通って近くなりました。みなさんに、我々が考えていること、仕事ぶりを見ていただき、意見を交換できれば幸いです。お待ちしております。

土地所有のあり方を問い直す機会に

《一般社団法人 町の工務店ネット代表 小池一三》

東京では1時間も電車に乗らないと郊外に出られませんが、地方では10〜15分程度で郊外に出られます。郊外でセルフ農業しながら街に勤めに出る、そんな試みを、富山の仲間がやってのけました。
郊外は、調整区域や農振地域が多く、今まで住宅を建てられない土地が多かったのですが、13番目の用途地域が生まれました。まだ、制度設計が出来ていませんが、ケース・スタディすることはできます。
富山の案件では、土地は売却分譲されましたが、定借なら100坪の土地を月1万円で借りられるといいます。これまで定期借地は、坪60〜80万円もする高密度な土地と考えられて来ましたが、発想を変えれば、全く異なるあり方でやれます。もし月1万円の地代なら、所有も利用も関係なく自分でも家を建てられる、ということになります。
しかし、郊外居住のデザインが伴わなければ、魅力になりません。
おもしろい、なるほど、これぞ自分が住みたいと思っていた土地だ、建物だという設計が、やはり決定的です。
富山で発足した「田園居住推進協議会」がどんな活動を計画しているのかも興味が尽きません。みなさん、富山でお会いしましょう。

【プログラム】 選べる3つのコース

「夏の設計セミナー2018」に、3つのコースを設定しました。
それぞれの立場や興味により、参加コースをお選びください。

Aコース(1泊2日 / 定員50名)

まちづくりプランナー養成塾+建物見学
7/18(水)
6軒の住宅を、びっしり見て回る建物見学ツアー
6人の建築家による「ベーシックな平屋」プレゼン会
大交流会
7/19(木)
住宅地計画をプランするにあたって 塾長/田瀬理夫(造園家・プランタゴ代表)
田園居住集落ケース・スタディ 即日設計
ケース・スタディ プレゼン&講評会

Bコース (※町の工務店ネット会員限定)

経営戦略を練る会+建物見学
7/18(水)
(Aコースと共通です)
7/19(木)
住宅地計画をプランするにあたって 塾長/田瀬理夫(造園家・プランタゴ代表)
これからの経営戦略を練る会
ケース・スタディ プレゼン&講評会

Cコース(日帰り)

建物見学のみ
7/18(水)
JR富山駅集合・バス乗車
6軒の住宅を、びっしり見て回る建物見学ツアー
JR富山駅にて解散

気になるプログラム内容

郊外居住の新しいカタチ・田園ヴィレッジをはじめ、平屋、古民家を改修したモデルハウス、富山現代町家など、木の家の魅力を満喫できる6つの建物を見学します。

〜田園ヴィレッジ〜 全体監修:河合俊和(河合俊和建築設計事務所)
●「景ひかりの家」
設計:河合俊和(河合俊和建築設計事務所) 施工:木の香 株式会社前川建築
●「寺町の家」
設計・施工:建築工房アシストプラスアルファ株式会社
●「埜のの家」
設計:河合俊和(河合俊和建築設計事務所) 施工:木の香 株式会社前川建築
●「五百石の家」
設計・施工:建築工房アシストプラスアルファ株式会社
●「立山平屋」
設計:河合俊和(河合俊和建築設計事務所) 施工:木の香 株式会社前川建築
●「杉の家」
基本設計・監修:趙 海光(ぷらん・にじゅういち)
実施設計:趙 海光/建築工房アシストプラスアルファ株式会社
施工:建築工房アシストプラスアルファ株式会社


6名の建築家が提案する「ベーシックな平屋」とは、どう言ったものなのか。注目。
◆三澤文子 (提案建築家・Ms建築設計事務所主宰)
◆迫 英徳 (株式会社シンケン代表)
◆趙 海光 (ぷらんにじゅういち主宰)
◆河合俊和 (河合俊和建築設計事務所主宰 / 伝統工芸士)
◆村松 篤 (村松篤設計事務所主宰)
◆堀部安嗣 (堀部安嗣建築設計事務所主宰)


建築設計のセミナーは多くあれど、住宅地計画を学ぶ養成塾は、類例が少ないかもしれません。しかし、これからの設計者・工務店に求められるのは、1軒の家のプランを超えた、町角プラン、住宅地計画です。開発側の都合によるハーモニカ街区を卒業し、住まい手の暮らしを中心とした住宅地計画を学ぼうではありませんか。
第一回目のつくばと同様、今回も実在する土地を課題地に据え、実践的な養成塾とします。住宅地に配置する建物は、自分で設計しても良いし、建築家6人の「ベーシックな平屋」案を配置しても構いません。
まちづくりプランナー養成塾の塾長は、造園家の田瀬理夫さんです。私たちの積極郊外・田園住居集落の考え方にご賛同、快諾いただきました。
田瀬さんは、NHK『美の壺』にて「空中庭園」として取り上げられた、『アクロス福岡』などの代表作で知られるランドスケープデザイナーです。1986年に竣工した集合住宅『ゆりが丘ヴィレッジ』は、2011年度、公益社団法人日本建築家協会(JIA)による「25年賞」を受賞されています。
田瀬さんの助手を務められる林英理子さんは、1998年よりデンマークにてランドスケープデザイン事務所に勤務され、帰国後、Lysningを設立されました。2010年より東京に拠点を移し、ランドスケープデザインに関わる活動に取り組んでいます。2014年、デンマークで関わられた仕事に対し「竹山実賞」を受賞されています。

※参加は、町の工務店ネット会員工務店に限定させていただきます。
これまでの町の工務店ネットの経営者の集いは、どの工務店にも合う議論をということで、ともすれば総花的なものになりがちでしたが、今回は「土地問題」に及ぶ田園居住に焦点を据えたいと考えました。工務店業界は、ZEHやリノベなどに目が向いていますが、もう少し視野を広げ、地域全体を見渡して、住まう場所そのものをどうつくって行くかに関心を持つべきかと思います。
田園住居の取り組みが持つインパクトは、想像される以上に大きなものがあり、これからの「経営戦略を練る会」は、集中的にこれを取り上げ、これまで町の工務店ネットが進めてきた「里山のある町角」づくりの展開についても、併せて掘り下げます。
全国10ヶ所ならという計画のもと、参加を10社程度と設定しました。忌憚のない意見をいただきながら、まさにこれからの「経営戦略を練る会」になればと考えています。

開催概要

【日時】
7月18日(水)12:00 〜19日(木) 14:30【A・Bコース】
7月18日(水)12:00 〜17:30【Cコース】

【場所】
JR富山駅集合、セミナー会場(ホテル)にて解散【A・Bコース】
JR富山駅集合、JR富山駅にて解散【Cコース】
セミナー・宿泊会場:ホテルグランテラス富山(JR富山駅から徒歩7分)

【参加費】
会員:39,000円/人(税別) 一般:49,000円/人(税別)【A・Bコース】
会員:9,000円/人(税込) 一般:12,000円/人(税込)【Cコース】

※「会員」とは、手の物語ユニティ・町の工務店ネット・田園居住推進協議会のいずれかのメンバーのことです。
※ 事前申込み。参加費の事前振込みが必要です。
※ 会場地図、詳しいプログラム、参加費ご入金先等は、参加お申込み確認後、Eメールにてご案内申し上げます。
※ 定員に達し次第締め切らせていただきます。
申し込み方法
下記より申込書をダウンロードいただき、必要事項をご記入の上、下記申し込み先までFAXをご送信ください。
折り返し、Eメールにてご案内させていただきます。

◆参加申込フォーム

◆参加申込FAX用PDF