美しい光発電 アモルファス太陽電池
これが光発電なの?
アモルファス太陽電池の屋根を見て、異口同音に言われるのは「これが光発電なの?」という驚きです。光発電は架台が付き物だという思い込みがあるからです。また、結晶系に見られるまぶしいガラスの反射がありません。ある建築家は「あの架台とガラスのテカリが嫌だから光発電はやらない」と言いましたが、これを見て「これなら使える」と言いました。
アモルファスの利点
薄く、軽いことです。フレキシブルタイプで約1kg/㎡です。これはガラスを使用している太陽電池の1/10以下。軒先まで利用できます。積載過重が小さく、したがって地震にも有利です。
表面材はETFE
表面は、エンボス(凹凸)がついたETFE(フッ素系フィルム)を用いています。耐久性にすぐれた材料で、加速試験等を実施し、20年以上の設計寿命が確認されています。曲げられ、取り付け自由
この太陽電池は、保管時なら最小半径100㎜程度まで曲げられます。屋根では発電効果を考慮して半径1m以上を推奨します。煙突があっても設置できます。
設置傾斜角度は?
太陽電池の傾斜角度は、平均的に30度前後とされますが、20~30度の傾斜でも、発電量は数%しか変わりません。 設置方位は、真南向が最適です。真東、真西に設置した場合は、真南に比べて約15%の発電量が低下しますが、不能ではありません。設備利用率の計算法
年間(推定)発電量/(電池出力×24時間×365日)で計算できます。メンテナンス
太陽電池自体のメンテナンスは基本的に必要ありません。砂塵、鳥類の糞などは降雨で流れます。系統連携
停電時は、系統連系システムの場合、光発電システムは系統から切り離されます。系統が復旧した場合は自動的に系統に連系されます。
まだ高価ですが、このリスクを回避するため、停電したら自動的に蓄電池が作動するシステムもあります。
パワーコンディショナ
パワーコンディショナの温度は−10~40℃程度、湿度は90%以下ですので、外部物入などに設置できます。設置面積はどのくらい?
出力は約50W/㎡です。4kW設置の場合、モジュールの設置に必要な概略面積は80㎡となります。
結晶系 VS アモルファス
太陽電池は、結晶系とアモルファスに大別されます。今、世の中に出回っているのは圧倒的に結晶系です。 結晶系は、面積当りの変換効率が高く、アモルファスは半分程度しか発電しません。 この両者の違いが、アモルファスに決定的に不利に働き、これまでマーケッティングの外に置かれてきました。面積か、kW当りか?
面積当りの変換効率で劣るのは確かですが、kW当りの年間発電量で見ると、アモルファスの方が10%も上回ります。結晶系は架台を必要とし、重量もあり、屋根の半分程度しか載せられません。これに対しアモルファス(FWAVE)は、基板の厚さがわずか1㎜と、薄く軽いので、補強を必要とせず、軒先まで載せられます。つまり、アモルファスは圧倒的に「面積を稼げる」のです。
メガワット級の太陽光発電所は面積当たりの効率が問題視されるので、結晶系が有利です。しかし、住宅が必要とする発電量を満たす点ではアモルファスに軍配が上がります。したがって、もしkW当りの単価が同程度になれば、マーケット的にもアモルファスが有利になり、逆転します。
発電量が多いワケ
アモルファスの発電量が多いワケは、温度係数が結晶系の約1/2で済むからです。高温下での温度係数は、アモルファスの方が相対的に小さくなり、また温度上昇による熱回復(アニール)があるので、特に温度の高い夏場に変換効率が高くなります。さらにいえば、アモルファスは短い波長の光まで吸収して発電するので、曇りや雨天時(散乱日射)にも発電します。
シリコンの未来形
太陽電池の製造に必要とされる大部分のエネルギーは、半導体シリコンの製造に費やされます。半導体シリコンの原料はケイ石と呼ばれる鉱物です。これを還元して出来るのが「金属シリコン」です。光発電に必要な全製造エネルギーの7割以上は半導体シリコンに費やされます。
アモルファスは、シリコン量が結晶系の約1/200以下と少なく、製造温度が低いので大量生産が可能となり、量産化が進めば大幅なコストダウンが可能になります。
