色、いろいろの七十二候

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穀雨の色

穀雨
藤の花

画/柴田美佳

穀雨

(こくう)

4/19 ~ 5/4
穀雨は「雨がふって百穀を潤す」という意味。田畑の準備が整い、穀物の成長を助ける春雨が降る頃。雨の日が続くと少し憂鬱な気分になりますが、植物にとっては大切な恵みの雨といえますね。

こよみの色

いこうちゃ
威光茶

やや茶みのある黄緑色。柳葉色と茶色をあわせたような色。緑色を茶と呼ぶのは「染料の色」説が主流。『威公茶いこうちゃ』とも記されます。威公は徳川頼房のことを称したため、威光茶は頼房が好んだ色とも言われています。
  • 葭始生(あしはじめてしょうず)

    4/19 ~ 4/24
    葺

    水辺にあし(葦)が芽を吹き出し始める時季をいいます。地下茎から出た芽は尖っていて、まるで角のよう、というその様から、葦の新しい芽を季語では、「葦の角」といいます。大阪では「難波草」、伊勢では「浜荻」とも呼ばれています。

    こよみの色


    紅梅(こうばい)

    少し紫を含んだ紅梅の花の色のような淡い紅色。ベニバナを用いた紅花染の一種。元々は桃色に近い色でしたが、江戸期には濃い紫紅色を紅梅色と呼ぶように変化しました。

    あさり
    季節の一皿
    浅利をおいしくいただく

  • 霜止出苗(しもやんでなえいず)

    4/25 ~ 4/29
    田んぼ

    霜は乾燥した地域の冬の朝によく見られる現象です。農業、殊に茶業に重大な被害をもたらすことから、茶園業盛んな静岡の地方気象台では、全国唯一「遅霜予報」を行っています。霜が消えると、稲作農家は田植えの準備に入ります。

    こよみの色


    薄紅(うすくれない)

    ややくすんだ紅色。「くれない」とは古い読み方で近代では「べに」と変化します。万葉歌人はこの色の衣を「くれなゐの薄染衣」と詠んでいました。薄紅は紅色を帯びた色合いとして一般的に使用されて濃さは時代によって少しずつ変化しています。桃色に近い色から赤みの強い色まで幅広い階調を表します。

    そら豆ご飯
    季節の一皿
    豆をむく、豆ご飯を炊く

  • 牡丹華
    (ぼたんはなさく)

    4/30 ~ 5/4
    ぼたんの花

    中国では花の王と呼ばれる牡丹。枝分かれした横張りの樹形に華やかな花がまるで座っているかのよう ─ 女性美を謳った言葉『立てば芍薬、座れば牡丹』が生まれた所以です。芍薬はすらりと伸びた茎の先端に、美しい花を咲かせます。

    こよみの色


    桜桃(おうとう)

    やや紫みのある鮮やかな赤。チェリーピンク。時代背景が見つからないので、近代にできた色の可能性がある。

    お茶
    季節の一皿
    新茶を愉しむ