色、いろいろの七十二候

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春分の色

雀と桜
花と猫

画/柴田美佳

春分

(しゅんぶん)

3/20 ~ 4/3
暖かな陽気となり春本番を迎える頃。日本では「春分の日」を「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日とされています。また、春分の日をはさんで前後3日、計7日間は彼岸とされています。春分の日は春の彼岸の中日にあたります。

こよみの色

いっこんぞめ・いっきんぞめ
一斤染

うすい紅染めの色。一斤の紅花で一匹の絹(匹=絹織物の単位)を染めたのが名の由来。平安時代は紅花が高価であったため、濃い紅染は『禁色』とされ、天皇の許可がない限り着用が禁止されていました。ただ、一斤染のような薄い紅染の場合は、『ゆるし色 』として身分の低いものの着用が許されており、このことから一斤染の別名を『聴色ゆるしいろ』とも呼ばれます。
  • 雀始巣(すずめはじめてすくう)

    3/20 ~ 3/24
    雀と桜

    スズメが巣を作り始める時候です。この半世紀でスズメは9割も激減したそうです。「雀隠れ」(春、スズメが隠れるほどに草木の芽や葉が伸びること)という言葉も消えてしまうのか。自然を失うことは、季語を失うことでもあるのです。

    こよみの色

    豌豆緑(えんどうみどり)

    エンドウマメのような淡い緑色。

    ツクシ
    季節の一皿
    つくしご飯

  • 桜始開(さくらはじめてひらく)

    3/25 ~ 3/29
    桜

    うららかな陽気に桜の花が咲き始める頃。平安時代からこちら、花といえば「桜」を表しました。『世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし』(在原業平)。 のどかな春に日本人の心を騒がせる桜の魅力とは何なのでしょうか。

    こよみの色

    若竹(わかたけ)

    若竹のような淡い緑のこと。竹は若々しさを表すため淡く明るい色調で使われることが多く大正時代に流行した時も明るい色調でした。竹の成長に合わせて進むと青竹あおたけになり、さらに年老いると老竹おいだけになります。

    鯛の塩釜焼き
    季節の一皿
    鯛の塩竈焼き

  • 雷乃発声
    (かみなりすなわちこえをはっす
    )

    3/30 ~ 4/3雷

    遠くで雷の音がして、稲光が光る。一つ二つ鳴ったかと思うと、それきり止む春の雷です。立春以降に起こる雷を「春雷」、その初めて鳴る雷のことを「初雷」、三月初旬、啓蟄の頃に鳴る雷には、特に「虫出雷」という呼び名があります。

    こよみの色

    白緑(びゃくろく)

    白みを帯びた青みがかった淡い緑色のこと。日本画の岩絵の具の岩緑青いわろくしょうを細かい粉末に砕いてできる白っぽい顔料の色。顔料は鉱物の孔雀石(マカライト)。色名の「白」には淡いの意味があります。奈良時代には仏像や仏画の彩色に重用されました。「緑青ろくしょう」とは同質ですが、粒子がはるかに細かいため白緑の方が色が淡くなります。

    サヨリ
    季節の一皿
    さよりのにぎり寿司