色、いろいろの七十二候

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雪下出麦・お餅

お餅が熱いうちに丸めます
こよみの色
冬至
土器色かわらけいろ #C37854
・江戸時代の色名。厄除けの願いを込め皿を投げる「かわらけ投げ」は伝統の遊び。
雪下出麦
濃縹こきはなだ #122c49
・濃いはなだ色。深縹とも言う。藍染(あいぞめ)の中で最も濃く深い色。平安時代から鎌倉時代にかけて勇ましい色合いから男物として流行した。また平安中期より『紺』とも呼ばれた。
平安時代中期に編集された、宮中の格式を記した法典『延喜式えんぎしき』の中に縹色を4段階に濃いものから薄いものへ深縹(紺、ふかきはなだ、こきはなだ)中縹(なかのはなだ、なかはなだ)次縹(つぎのはなだ、つぐはなだ)浅縹(あさきはなだ、あさはなだ)に分けたものが示されている。

日本でつくられる米のほとんどは「うるち米」、いわゆる普通に食べるお米です。餅に使われる餅米の作付面積は、3〜4%ほど。この割合は、わずかな増減を繰り返しながら漸減傾向にあります。

お餅の消費量自体も、微減傾向です。
けれど、お正月にお餅を食べますか、というアンケート類からは、今もかなりの割合でお餅が食べられていることがわかりますし、日常的にもお餅を食べている人もいます。

おそらく、このあたりの数値は、他の食料品以上に正確な値はわからないのではないでしょうか。

というのも、お餅は、お店で買ってくるのではなくて、自分でついたり、それをあげたりもらったり、ということが多い食べ物だからです。餅なんて買ったことがない、という人も、結構いるのではないでしょうか。

餅の贈答は古くから行われていて、その家の家族の状況や経済状況を知らせる、という意味合いもありました。お年玉も、餅が配られていた名残りです。

餅を配ることには、社会性地位の確立や、同一性の保持といった意味があったといわれます。今でも、上棟式の餅投げや、子の1歳の誕生祝い、還暦の祝いなど、人生の大事な節目には餅が登場します。
鏡餅も、神様への供物です。


いろいろなことが機械化、自動化されている現代ですが、イベントとしての餅つきは、この時期あちこちで目にします。

電気式の餅つき機なら、洗った米と水を入れてスイッチオン、で出来上がる餅も、杵と臼でやるのは時間もかかるし、普段運動不足の体には、特に杵を振り上げて下ろす繰り返しは結構堪えるものです。

効率でいえば圧倒的に機械の勝ち、であるはずが、杵と臼による餅つきは現代も継続して行われています。

古式ゆかしい、ということもありますが、やっぱり楽しいからですよね。

逆説的ですが、機械が進歩したおかげで、機械を使わずに生活を楽しめるようになったのではないでしょうか。

何かが自動化されたおかげで生まれた時間を、自分の手を動かして楽しむ、ということに充てられるのは、ひとつの豊かさといえます。

杵と臼で餅をつくのはもちろん、自動餅つき機で作った餅でも、ちぎったり丸めたり、という手仕事があります。
なにもかも全部を手仕事で、というのは、今の時代には難しいことですが、少しでも自分でできることを探してやってみませんか。

手仕事のよさは、繰り返すことで上手になっていくこと。
餅つきは、それほど繰り返して行うことはないかもしれませんが、1日の餅つき仕事の中でも、だんだんと手順がよくなっていくことが実感できます。ことは餅つきにかぎりません。

さっきより、昨日より、去年よりうまくできた。生活の楽しさとは、そういうところに潜んでいます。

鏡餅

※リニューアルする前の住まいマガジンびおから再掲載しました。
(2014年12月22日の過去記事より再掲載)