色、いろいろの七十二候

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桐始結花・青桐

青桐版画
こよみの色
大暑
向日葵色ひまわりいろ #FCC800
・ヒマワリの花のようなあざやかな赤みの黄色。
桐始結花
空色そらいろ #A0D8EF
・淡い明るい青色。空の色に規定はないため、この色は、明るい青を総称する名前。

青桐あおぎりは、箪笥たんす下駄げたになる桐とは別の樹木です。葉の茂っている様子が桐に似ていて、樹皮が青々としているので青桐と名付けられました。
枝ぶりは単調で、しみじみ観賞する木でもなく、また、桐のうす紫の花とは違いうす黄色の花が咲きますが、別段、美しい花というほどではありません。高いところに咲きますので目立たず、咲いたらすぐに落花するようです。
ただ、すくすくと伸びていて、青々とした樹皮が印象的な木です。日本では、街路樹として植えられています。

中国の古代人は、青桐の葉がいっぱいに茂ると、農耕生活に豊穣をもたらすと考えました。青桐の中国名は「梧桐あおぎり」といいますが、には「壮大なさま」という意味があり、中国の古代人の願望が込められています。
俳人に、河東かわひがし碧梧桐へきごとうがいますが、名前に「梧桐」を用いています。どうしてこの俳号をつけたのか定かでありませんが、子規は、「碧梧桐は冷やかなる事氷の如し」と評しました。高浜虚子きょしと碧梧桐は、子規門下の双璧と謳われましたが、碧梧桐は、守旧しゅきゅう派として伝統的な五七五調を擁護する虚子を嫌っていました。子規は、「虚子は熱き事火の如し」と評していて、二人は正反対であったようです。

梧桐あをぎりの夏をすがしみをりをりは畳の上にねまくりすも  長塚たかし
青桐の向こふの家の煙出し  高野素十たかのすじゅう
青桐の花しゃんしゃんと鳴る如し  川崎展宏てんこう
青桐や母屋は常にひっそりと  中村汀女ていじょ
文/小池一三

※リニューアルする前の住まいマガジンびおから再掲載しました。
(2011年07月23日の過去記事より再掲載)