色、いろいろの七十二候

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温風至・月下美人

月下美人版画
こよみの色
小暑
空色そらいろ #A0D8EF
・淡い明るい青色。空の色に規定はないため、この色は、明るい青を総称する名前。
温風至
浅縹あさはなだ #84B9CB
・やわらかい青色のことで、藍染により浅く染めた縹色(はなだいろ)。位色としては低く、縹色の最も薄い色。『薄縹(うすはなだ)』とも呼ばれることもありますが、『浅葱色(あさぎいろ)』という色名が一般に使用されています。

歳時記では、女王花ともいいます。真夏の夜に、たった数時間だけ咲く花といわれ、それも月の光の下で咲くことから、この名があります。花は純白色、香りが強く、匂いで花が咲いてることが分ります。
それにしても、月夜に開花して、一夜で散ってしまうというのですから、幻想的です。花は、およそ幻想を駆り立てられますが、その極みといっていいのかも知れません。短命なセミでさえ2日や3日は鳴いています。はかな過ぎます。花言葉は、はかない美、儚い恋、繊細、快楽、艶やかな美人です。
開花したものも、しぼんだ花も食用にでき、焼酎につけると保存できます。台湾ではスープの具として使われますが、そんな現世の話に戻したのでは有情うじょうが失せます。

夜半の雨月下美人に音すなり 阿波野あわの青畝せいほ
月下美人は一夜の雌蕊雄蕊かな 加藤楸邨しゅうそん
月下美人夜の向ふに海の音  佐藤和夫
女王花島は月夜の波に浮く 木田素子

※リニューアルする前の住まいマガジンびおから再掲載しました。
(2011年7月7日の過去記事より再掲載)