住まいのグラフィティ

Vol.29  里山上津台の家
トヨダヤスシ建築設計事務所

「センセー!頭痛持ちが治りました!」と住まい手から喜びのお便り。この家に住まわれて2.5ヶ月ほどですが、毎月一箱空けていた頭痛薬を使わなくなったそうです。断熱性の効果なのか、土壁の効果なのかはわかりませんが、やはり、家の温湿度を安定させるということはとても重要なようです。ご夫婦は共働きなので、家に誰もいなくても日中の日射を取り込めるように中庭型のプランにしています。中庭の入り口には格子戸を設け、周囲から閉ざされた空間をつくりつつ、リビングやお風呂、客室から誰にも邪魔をされず中庭の自然と触れ合えます。まさに、住まい手が望んでいた通りの住まいができあがりました。

豊田保之

客室。壁は、木小舞土壁の上、糊土仕上げ。

建物に囲われた中庭は、強風の影響も受けず、日射も取り込める。

夜景。玄関格子戸は、玄関と中庭の入り口で防犯対策できる。

DATA
所在地:神戸市北区
用途:住宅
家族構成:夫婦2人
構造:木造
敷地面積:183.57㎡
延床面積:78.86㎡
竣工年月:2018年3月
設計:トヨダヤスシ建築設計事務所
構造設計:TE-DOK
施工:株式会社 大市住宅産業
左官:豊田工業所
写真:豊田保之

著者について

豊田保之

豊田保之とよだ・やすし
トヨダヤスシ建築設計事務所主宰。大阪芸術大学芸術学部建築学科卒業。京都で代々続く左官職人の家に生まれた経歴から、土壁や漆喰など左官職を生かした家づくりを行いつつ、土壁の熱環境や省エネルギーの調査・研究を続けている。受賞歴に、第5回サステナブル住宅賞 国土交通大臣賞、第1回京環境配慮建築物優秀賞など。

連載について

この連載は、住まいづくりの最前線を伝えるコーナーです。5日に1回ほどのペースで、建築事務所や工務店の最新事例をグラフィカルに紹介していきます。今日はどんな住宅と出合えるだろう、そんなワクワクした気持ちで覗いてください。