伏見の家

住まいのグラフィティ

Vol.26  伏見の家
中山建築設計事務所

酒蔵が建ち並ぶ京都伏見の街道沿いに建っています。敷地の向かい側はマンションなど高い建物が建っており、また街道は交通量の多いバス通りであることからまともに道に向き合って開く生活は考えにくい。そこで、まちの喧騒から距離をとって生活を守りながら、室内にいても開放感が得られるようプランを検討しました。小さな敷地に必要最小限の室をスキップしたフロアで構成し、各室が完結しながら家族がゆるやかにつながっている感覚を得ることができました。また角地であることを活かし、道に正対するのではなく道を見通す方向に窓を配置することで室内にいても視覚的な広さを確保できました。人の生活を家の中に閉じ込めてしまうのではなく、まちとよい関係を築いていくために建築ができることは何かを考えながら設計をしました。

中山大介

 

表題写真/東側外観。外壁は焼杉板張り。

リビングルーム

居間の開口部は奥行きをもたせ居場所となるようにした。

町へ開かれた家

街道からみる。敷地に対してL字型に配置し、まちに対してオープンなスペースを設けた。

朝鳥に花ちりばめつ山法師/水原秋櫻子

街かどに植えたヤマボウシ。

DATA
所在地:京都府京都市
用途:住宅
家族構成:夫婦、子供二人
構造:木造
敷地面積:88.52㎡
延床面積:90.19㎡
竣工年月:2016年7月
設計:中山建築設計事務所
施工:杢工舎
写真:中山 大介

中山大介

中山大介  なかやま・だいすけ

1978年島根県松江市生まれ。2001年大阪市立大学卒業。2003年京都府立大学大学院修了。2005年HTAデザイン事務所。2010年中山建築設計事務所設立。2014年「斑鳩の家」で渡辺節賞受賞。
http://nakayama-architect.jp

連載について

この連載は、住まいづくりの最前線を伝えるコーナーです。5日に1回ほどのペースで、建築事務所や工務店の最新事例をグラフィカルに紹介していきます。今日はどんな住宅と出合えるだろう、そんなワクワクした気持ちで覗いてください。