住まいのグラフィティ

Vol.10  嘉例川の平屋
創建

「小さな家が欲しい」
そんな奥様の一言から始まった家創りです。
小さいながらも質の高い暮らしが出来るように、奇をてらったことは避け「普通」であることを心がけました。元々あった風景に佇むように、茶畑、雑木林、菜の花に囲まれた敷地にポツンと森の中に家を置くようなイメージで、植栽もご主人と選びに行きました。玄関の手前にあるアカマツは、この家をより上質に魅せてくれます。
土地、家族、地域、それぞれにしかない特徴や空気感があります。その特性を上手くまとめて住まい手のための家。「普通」なんだけど、なんとなくカッコイイ。夜になると暖かみのある灯りがこぼれる。そんな、帰りたくなるような家にしたいと思いました。
コンパクトな家ですが、住まい手の想いがたくさん詰まった家です。

有村洋伸

 

付かず離れず

家の中は「つかず離れず」なちょうどよい距離感を目指した。
表題写真/手前の菜の花畑から奥の雑木林までが繋がるようにイメージした。表題写真/家に帰ると窓から暖かい灯りが溢れる。帰宅時の「ホッと」する瞬間。冬は鹿児島でも寒い地域。灯りと薪ストーブの煙突も手伝って暖かい家庭を感じる事ができる。

箱窓

薩摩町家で採用されたハコマド。お客様にも人気で、嘉例川の平屋でも子どもの遊び場に。

手前の菜の花畑から奥の雑木林までが繋がるようにイメージした。

タニタハウジングウェア主催
「屋根のある建築作品コンテスト」TANITA GALVA部門 最優秀賞受賞



有村洋伸

有村洋伸  ありむら・ひろのぶ

高校卒業後、シアトルへ留学。帰国後、辻調理師専門学校へ。ベトナムの飲食店で働いたのち家業である㈱創建へ入社。ちょうど入社時に趙先生の「薩摩町家」が完成し、それが自分自身の家づくりのベースとなっている。常に「普通」でありたいという想いと、未来、子どもたち、地域へ遺せる家づくりを目指している。調理師免許、ふぐの資格を持ったプランナー(建築士は勉強中)

連載について

この連載は、住まいづくりの最前線を伝えるコーナーです。5日に1回ほどのペースで、建築事務所や工務店の最新事例をグラフィカルに紹介していきます。今日はどんな住宅と出合えるだろう、そんなワクワクした気持ちで覗いてください。