住まいのグラフィティ

Vol.5  片瀬海岸の家
早田雄次郎建築設計事務所

まだ少し古き良き湘南の雰囲気を残す閑静な住宅地の角地に建つ、夫婦二人の住宅。40年ほど前から建っている住宅の建て替えであり、昔からの記憶の風景を壊さぬよう配慮して設計した。
既存の木々を生かし、ローコストの中で、周辺の環境から外壁の色にも気を配った。
日本文化の繋がりを意識し、この場にあるべき姿を模索した。
植栽の成長により2階から緑が望めるようになり、周辺からの記憶の風景となることを願う。

早田雄次郎

一室空間の2階は25坪の住宅とは思えない広さを感じられる。

 

食堂と台所が階段を介して緩やかに繋がる。小上りは居間・台所からも行ける動線となっている。

築山の庭が和室との距離を縮め、より地面と近づくことで安堵感が増す和室となる。

写真 安川千秋
施工 株式会社 広田工務店

早田雄次郎建築設計事務所 http://www.y-hayata.com/
ブログ http://yhayata.exblog.jp/

著者について

早田雄次郎

早田雄次郎はやたゆうじろう
建築家
1977年神奈川県生まれ。1996年高等学校卒業後、プロサッカー選手を目指し単身ブラジルへ渡る。2年後契約に至らず断念。建築を志す。2003年根岸正典・計画工房 根岸正典氏に師事。2007年早田雄次郎建築設計事務所を設立。2008年第2回トステム設計コンテスト サッシ部門 「奨励賞」受賞(軽井沢の家)

連載について

この連載は、住まいづくりの最前線を伝えるコーナーです。設計事務所や工務店の建築事例をグラフィカルに紹介していきます。どんな住宅と出合えるだろう、そんなワクワクした気持ちで覗いてください。