特集
美しい光発電 シリーズびおハウス(3)
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びおハウスは、「まず建築で出来るだけやろう」を掛け声に、機械設備に出来るだけ頼らない住宅を目指しています。Eベンチレーションを用いた自然室温でどうしても過ごせないときには、エアコンを組み合わせて利用することもあり、と考えています。日射遮蔽、日射取得、通風、断熱、そしてEベンチレーションといったしかけで、家が冷暖房に利用するエネルギーは小さくなります。これらのエネルギーは、びおハウスの特徴の一つである「美しい光発電」によってまかないます。

太陽光発電による電気を、せっかく発電したからといって無駄に使うのではなく、必要なだけ自分の家で使い、使わなかった分は売電に回すことで、地域にエネルギーとして還元できます。売電分は、通常の電力より高い値段で買い取ってもらえます。2011年度に設置分の買取価格は、1kWhあたり42円で、向こう10年間この価格が適用されます。
(住宅用・10kW未満で太陽光発電単独設置の場合)
今回は、この太陽光発電全般と、「びおハウス」独自の屋根一体型太陽光発電とあわせて紹介します。
太陽光発電の背景と歴史
私たちが生活していく上で、エネルギーはなくてはなりません。身の回りでは、電気やガソリンといった形で届けられていますが、このように加工された状態のものは、二次エネルギーといいます。
これに対して、自然界から直接得られるエネルギーを、一次エネルギーといいます。一次エネルギーには、石炭、石油、天然ガス、ウランなどの、使ったら減っていく枯渇性のものと、太陽光、太陽熱、風、水力、地熱といった、利用してもなくならない、継続して利用可能なものを、再生可能なものにわかれます。
このうち太陽光発電(太陽電池)は、太陽の光を電気エネルギーとして出力するものです。
太陽からは、晴れた昼間には、1㎡あたりおよそ1kWに相当する光が地表に届きます。
この太陽光を、半導体の光起電力効果を使って電気に変えるのが、太陽光発電です。
太陽電池は、アメリカ・ベル研究所でピアソンらによって1954年に発明されました。彼らは通信システムの電源開発を手がけていました。当時すでにセレン光電池は実用化されており、これを用いたテストの過程で、シリコンによる光起電力を発見し、現在の太陽電池の主流であるシリコンp-n接合による太陽光発電を発明したのです。
太陽電池は、化学電池のように、電力を貯めておけるものではありません。しかし、電気が出てくるということで、太陽電池、という名称で呼ばれる様になりました。
ベル研究所での発明からまもなく、日本でも開発がはじまります。灯台や人工衛星といった大型の自立施設に向けたものや、ラジオや電卓といった小型なものなど、さまざまなメーカーから実用化が進んでいきます。
1970年代には、オイルショックによるエネルギー価格の高騰がおきました。1972年にはローマクラブによる「成長の限界」が発表され、資源は有限である、ということが広く訴えられるようになってきました。
1973年には、国の太陽電池研究開発計画、「サンシャイン計画」が始まります。
ここから日本の太陽電池研究は大きな発展を遂げます。
1992年には、自宅で発電した電気を電力会社に販売する、売電制度が創設されます。これまでの住宅における太陽光発電は、電力系統とは別のシステムで、いったんバッテリーに蓄える必要がありましたが、電力系統と系統連系し、従来のように電気を買うだけではなく、逆に供給する(逆潮流)ことができるようになったのです。
全国的に統一された逆潮流制度を導入したのは、日本がはじめてだと言われています。
びおハウスの美しい光発電
びおハウスでは、「アモルファスシリコン太陽電池」を、屋根材に一体化した、「美しい光発電」をすすめています。
アモルファスとは、非結晶を意味します。通常の結晶系シリコンに比べると、高温時の発電効率低下が少ない、製造に必要なシリコン量が約1/200以下ですむ等の特徴があります。
アモルファスシリコンは、結晶系シリコンに比べて吸収係数が高いため、薄膜化が可能です。
ガラス付きの結晶系モジュールに比べて1/10程度の重量で、構造への負担を軽減します。

前回特集でも紹介した薄膜太陽電池。フィルムでラミネートされ、軽量でしなやかです。展示ブースでは「これが太陽電池なの」と驚く人が後を絶ちませんでした。
びおハウスの太陽光発電は、薄型のフィルム状の太陽電池モジュールを、屋根材に一体化した状態で利用されています。
結晶系に比べると非常に軽量で、架台も必要有りませんので、軒先目一杯までモジュールを搭載できます。アモルファスシリコン太陽電池は、結晶系に比べると発電効率で劣りますが、屋根全面を利用できることで、広い面積を確保しています。

屋根のほぼ全面に太陽光発電が設置されています。
また、散乱光にも強く、定格出力あたりの発電量は、結晶系を10%程度上回るという実証結果も出ています。

ガラスによる反射がなく、軽く美しい光発電。屋根が美しいのは、建築にとって大切なことです。
アモルファス太陽電池|「自然室温」で暮らせる家 びおハウス
http://www.bionet.jp/biohouse/amorphous.html
1970年代は、エネルギー問題が浮上したり、買い占めが起きたり…今年の3月の状況と似ています。しかしその後も私たちは結局のところ、エネルギー多消費の生活から抜け出ることが出来ず、現在にいたってしまいました。その教訓もいかして、いつかまたエネルギー多消費に戻っていた、というのでは、あまりにも残念です。
電気が生み出せるからいくらでも使う、のではなく、この震災と原発事故からの教訓を経て、エネルギーの賢い利用が出来る生活者であり続けたいものです。
参考文献
太陽電池はどのように発明され、成長したのか(オーム社/桑野幸徳 著)
「太陽電池」のキホン(ソフトバンククリエイティブ/佐藤勝昭 著)






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