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セメント瓦 Cement Kawara
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昭和14年(1939年)に石綿の配給がストップしたのを契機に石綿を使用せず、強度保持の為製品の厚さを増した「厚形スレート」が誕生しました。このセメントをプレスして塗装したものを「セメント瓦」と呼んでいます。また同じものを「プレスセメント瓦」と呼んでいるメーカーがあります。世界的にみると、イギリスのレッドランド社、現在の最大手であるドイツのブラース社、そしてオーストラリアのモニエル社というグループ会社が日本も含め23ケ国に152の工場を持ち世界最大の屋根材メーカーになっています。
セメント瓦は釘で瓦を固定するため、土葺き工法で施工される「いぶし瓦」のように漆喰等の手間がかからず施工費が安いこともあって戦後最も多く使われた屋根材と言われています。重量は1坪あたり140kgとたいへん重く、本格的な瓦と同様に建物の負担が大きい「重たい屋根」になります。瓦の重ね代が少なく雨仕舞いが悪く、下地の木材が腐食してセメント瓦を固定している釘が効かなくなり、地震で瓦がずれたり、剥がれて落ちる危険があります。
寿命
セメント瓦は10年程度で色あせが始まり、塗装被膜が劣化するとコケやカビが発生します。コケやカビが生えないように、早めに塗り替えることによって長持ちしますが、一般にセメント瓦の耐用年数は20年前後と言われています。また、塗り替えによって瓦と瓦の間にしみ込んだ塗料がはがれて毛細管現象で雨水が侵入する危険があることはスレート瓦と同様です。一般に「いぶし瓦」等の陶器瓦は締め直し等によって再利用されますが、「セメント瓦」の場合下地が傷んでいることが多く、塗装がはがれたり劣化した瓦の再利用は難しいといわれています。
エピソード「重たい屋根」

311大震災で、被災地では津波の被害のなかった地域で多くの瓦屋根が破損しました。現地では瓦屋根の修理は、既に3年待ちと言われています。頭上の重たい瓦を落として軽くなり、土壁が地震力を吸収しながら土を落として、それでも倒壊しないのが長い歴史を超えて残ってきた古い建物でした。しかし、気がついてみると、当時の瓦と同じ素材はもはや手に入らず、瓦屋根を扱える職人も少なくなっていました。落ちた土壁は、また練り直せばそのまま修復に使える素材ですが左官屋さんも少なくなってきています。被災地では深刻な職人不足に直面するとともに、建物を元のようにすぐには修理できない状態が続いています。特に破損の激しかった2階の屋根だけ瓦を落として軽い金属屋根に葺き替える工事を随所で目にします。

屋根の定期的なお手入れ
建物に接近して樹木を植えた場合、瓦や雨樋などに落ち葉が詰まり易くなります。 建築時は植栽計画にも注意しましょう。年に数回程度は、落ち葉やゴミなどがたまっていないか、瓦やスレートがズレていないか、バルコニーなど安全な位置から点検します。
アンテナや温水器の設置などで、人が屋根に乗った後も、屋根に異常がないかどうか、点検が必要です。
雨樋
屋根の点検時に、雨樋のゴミなども一緒に確認します。降雨時に、異常な箇所から水が漏れていないか、時々点検する必要があります。
軒下
通気孔がふさがってしまうと、屋根裏の換気が低下するので、手が届く部分は、ほうきなどでホコリやくもの巣を払って掃除します。
屋根に乗るのはたいへん危険です。 必ず専門家に依頼して点検を行ってください。






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