色、いろいろ。

ゆず

版画/たかだみつみ 文/小池一三
2010年12月22日 水曜日
Share on Facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加
はてなブックマーク - ゆず

ゆず版画

窓の外は凍てつく寒さでも、お風呂に柚子を浮かべると、ホカホカとした気分を味わうことが出来ます。誰が一体、こんなことを始めたのでしょうか。冬至と柚子との関係を、少しばかり調べましたが、よく分かりません。
湯治(とうじ)と冬至(とうじ)の語呂合わせで、御身息災であれば融通(ゆうずう)が利くという、まことしやかな説がありますが、そんな理屈から始まったとは思えません。
けれど、端午の節句の菖蒲湯(しょうぶゆ)と並び、冬至の日の習慣として定着しているのはなかなかの話であって、この国の文化度の高さを示していて、うれしく思います。
柚子は、平安時代には、ただ一言「ユ」と呼ばれたそうです。「ユズ」と呼ぶようになったのは、江戸時代以降のことだそうです。「柚」に「子」が付いた「柚子」は、「柚(ユ)の実(ズ)」という意味で、植物そのものが「ユ」、その果実を「ユズ」というのが本来の形なのでしょうね。
柚子湯は効能が高く、冷え性や神経痛、腰痛などを和らげる効果があるそうです。果皮に含まれるクエン酸やビタミンCにより美肌効果も高いそうで、薬湯とされます。この薬湯という文字は「くすりゆ」と読みたくありません。「やくとう」がいいですね。湯茶のようで。

柚子湯してあしたのあしたおもふかな  黒田杏子

「桃栗三年、柿八年、梅は酸い酸い十三年、柚子は大馬鹿十八年」といわれるように、この樹は成長が遅いことで知られます。


古家や累々として柚子黄なり

荒壁や柚子に楷子す武家屋敷

ともに子規の句です。柚子は直立性の大木になる樹木ですが、そこまで成長するには気が遠くなるほどの時間が掛かります。この句は、そういう柚子の性格がよく踏まえられていて、子規は、ものをしっかり見る人だったと、改めて思いました。
柚子は暑熱に弱いけれど、耐寒性が強く、他の柑橘類より手が掛からないそうです。また、消毒の必要がなく、無農薬栽培が比較的簡単にできる利点があるそうです。それを聞いて、家の庭に一本植えようと思っています。

コメント・トラックバック

この記事へのトラックバックURL :

この記事へのコメントRSS

コメントはこちらから!

コメント

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)
以下の記事もどうぞ
  • 月下美人

    歳時記では、女王花ともいいます。真夏の夜に、たった数時間だけ咲く花といわれ、それも月の光の下で咲くことから、この名があります。花は純白色、香りが強く、匂いで花が…
    2011.7.7
    月下美人
  • 青桐

    青桐は、箪笥や下駄になる桐とは別の樹木です。葉の茂っている様子が「キリ」に似ていて、樹皮が青々としているので青桐と名付けられました。すくすくと伸びていて、青々と…
    2011.7.23
    no12_aogiritop
  • 冬茜

    冬の夕焼けはあっという間のものです。冬茜という形容は、だれが考えたのか知りませんが、一番寒いときに、夕焼けが際立つ一瞬をうまく表わしています。それも赤ではなく、…
    2011.11.23
    no20-2_fuyuakanetop

町の工務店ネット町の工務店ネット

住まいネット新聞「びお」は、
町の工務店ネットがお届けしています。

最近の記事

記事を探す

月別

カテゴリー別

タグ別

現代町家

ツイッターtwitter

びおの関連・関心を
タイムリーにつぶやきます!

現代町家現代町家

その家は、前を通る人の家でもある。


ページトップ