興味津々
「エコ」で思考停止に陥っていないか
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メーカーが「エコ替え」を勧める「エコカー減税」対象車についている「エコモード」。エコ三昧。
新聞を見てもネットを見ても、エコという文字を見ない日はない。テレビは見ないので想像の範囲だが、きっとテレビCMも「エコ」の乱発だろう。
「エコ」という言葉は、主に省エネルギー、省資源、環境負荷の少なさなどをイメージして使っているようだ。これらのキーワードは、持続可能な社会形成にとって基本的にはよいことで、決して「アンチエコ」なつもりではないが、こう猫も杓子も「エコ」だと、少し考えさせられる。
何かと話題の「プリウス」にも、エコモードがついている。ECOMODEボタンを押すと、アクセル開度に対して出力が抑えられる。有り体にいうと、アクセルレスポンスが著しく悪い、遅い車になる。その代わりといってはなんだが、その反対で、アクセルレスポンスもよく、バッテリーの力もどんどん使う、パワーモードというものもついている。
先日、プロジェクターを購入したら、これにもエコモードというのがついていた。使ってみると、ランプの明るさを抑え、それにより発熱も少なくなることから冷却ファンの回転も抑えられるようだった。
洗濯機にも「エコナビ」がついていて、センサーで、汚れの程度を判断して運転を制御し、節水や省エネを図るというものもある。
そして「エコカー減税」である。正式名称は「環境性能に優れた自動車に対する自動車重量税・自動車取得税の特例措置」といい、国は「エコカー減税」とは呼んでいないのだが、業界やメディアがそう名づけてしまった。
家電や、住宅にも「エコポイント」が導入された。これは国も正式に「エコ」をつけている。後発の住宅も、家電エコポイントのネームバリューにあやかったのだろう。おそらく、別のカタい名前をつけてしまうと認知度がぐっと下がるので、制度の普及という点では正解だろう。この住宅エコポイント、断熱改修と同時に行うことで、バリアフリー改修にもポイントがつくので、バリアフリーも「エコ」の仲間なのかもしれない。
すごいのはエアコンで、「エコ運転」をするとリモコン内でポイントがたまり、画面に樹が伸びていく表示が出るものがある。ポイントが一定量まで達すると、インドネシアへの植樹に名前をいれてくれるそうだ。使えば使うほど「エコ」? そんなわけはない。あくまで通常運転と比較しての話なのだが、何かすり替えられているように思える。
これらの「エコ」は、「従来品(あるいはフルパワーモード)よりも環境負荷が少ない、あるいはランニングコストが低い」という意味で使われているものがほとんどだ。
ティッシュペーパーにも「エコ」がくっついていた。

「ちょびエコ」というティッシュペーパー

「ちょびエコ」の説明。メーカーのメリットに見えるが、それも消費者へのアピールポイントに。
小さくなって収納・持ち運びに便利、といった消費者の利点が説明してあるが、スタート地点はメーカーの物流・資材コストの削減だろう。だが中身が同じで値段が同等以下なら、少なくとも消費者は損をしていない。従来よりも使うパッケージが減ったなら、エコで嬉しいと思うかもしれない。「ちょびエコ」という、肩肘張らない感じを演出しているのが象徴的だと感じた。
より環境負荷を小さくするための技術革新や経営努力により、win-winの関係が築けるならよいだろう。
そうした努力によって原単位が減ることは素晴らしいし、無駄を抑えるモードがついているのも、利用する側の選択が増えることは悪くない。
だが、ある条件で「エコ」であっても、別の条件ならそうではないかもしれない。メーカーのいうまま、免罪符のように「エコ」のボタンを押して安心していないだろうか。
「エコ」というオブラートで包まれて、そこで思考停止に陥ってはならない。
今年は日本で生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が開かれるので、本来の「生態学」を示す「エコロジー」が、より注目されるだろう。既に「生物多様性ガイドライン」を発表している企業もある。新たなビジネスチャンスだと鼻息の荒い人もいる。この「エコロジー」も「エコ」に取り込まれてメーカーのカタログに載る日がくるのだろう。さらに「エコ」の使用用途が増える。
どこで作られて、どう運ばれてきたものを、どう使いたいのか。それでなくては駄目か。他の方法はないのか。
自分の頭で、きちんと考えたい。




2010/4/22(木)21:39
Kinue様
コメントありがとうございます。この「ちょびエコ」もウチのなんですけどね。メーカーは演出して商品やサービスを買ってもらうのが仕事なので、仕方ないという気もします。
ただ、なんだかわからないけど、そう書いてあるとOK、という購入者・利用者になるのは怖いですよね。「エコ」に限らずそういう事はよくあるのですが、特に「エコ」周辺は多すぎますよね。
2010/4/22(木)19:03
佐塚様
こんばんは。
「ちょびエコ」のティッシュペーパーは我が家も時々購入しています。いかにも良さげなことを書いているパッケージを見るたび、「箱を小さくして(輸送上など)問題ないなら、どのメーカーもそうすればいいのに…商品名にするほどのことではないのに…」と思っていました。主婦向けの演出がうまいな、とも思いました(笑)
ちょっと話はそれますけど、封筒の窓のフィルムについても、「リサイクル材を使用し環境にやさしい配慮をしています」などと謳っているものがありますが、結局プラならプラと明記して欲しいものです。分別でウロウロっとします。これも「エコ」オブラートと一緒ですよね。
2010/3/8(月)09:29
バッカスの奴隷様
コメントありがとうございます。
昨日、マッコリを買った後、紹興酒をいただきました。マッコリは紀元前からつくられているという本来はかなり自然由来のお酒だと思います。紹興酒は鑑湖の水で仕込むので、湖が綺麗でなくてはいけません。どちらも元は「エコ酒」かもしれませんが、今はどうなんでしょうかね。
ストローでお酒を飲むと、早く酔っ払って「エコ」かもしれませんね?
ところで、今日は日本酒の醸造元に取材に行ってきます。取材に使う車はプリウスです。
支離滅裂になりました(酔ってませんよ)。スミマセン。
2010/3/6(土)17:34
佐塚様
ご無沙汰しております。バッカスの奴隷でございます。
いやー本当にエーことばかり言って
エコひいきな?世の中になりましたね!
ここまで徹底するなら、ちょっと飲んだだけでぐでんぐでんに酔っぱらってしまうような「エコ酒」なるものも出してもらいたいものです。
反対にエコと言って酔いにくい酒だったら
がっかりですが・・・・・・