花々舎の草花
寒露・蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり) そばの花
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ススキを探しに行った先で、そばの花に出会いました。
四方を槇の垣根で囲まれたそば畑は珍しく、いかにも秋の新そばの味につられて丹精しているといった感じの美しい畑でした。
それにしてもそばの茎の赤いことといったら不思議なぐらいでした。
ふと石井桃子作「おそばの茎はなぜ赤い」の物語を思い出しました。
写真のそばの花はふつうの食用のそばの花ではなく、薬草などに用いられる宿根そば(赤地利そば・シャクチリソバ)です。
近所の川べりに3年程前までは咲いていました。

秋の七草というものの、どの草、どの花がそれなのか、知らない若い人が増えています。なかには絶滅危惧種に指定されているものもあって、名高い草まで失われつつあります。まして、花にならない草、知られない草を、人は顧みなくなりました。
ランドスケープの設計者として知られる田瀬理夫さんは、雑草という草はないといいます。
大概の草には名前がつけられていて、もし名前のない草をみつければ一大発見といえるのです。
この句は、名前も知られない艸(くさ)に対する目が利いていて、女性らしい繊細な句です。艸という漢字は、草の象形文字です。二本の草の芽が並んで生えているさまを描いています。雑然と生える草。漢字の構成部分としては、草冠を表していて、草の原初的形態を意味する用い方なのでしょう。
千代女は元禄の人だけど、江戸中期にこういうシュールっぽい漢字の用い方をしている点におもしろさを感じました。
寒露「蟋蟀在戸・きりぎりすとにあり 」
http://www.bionet.jp/2008/10/bio72_51/




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