花々舎の草花
寒露・菊花開(きくのはなひらく) ハゼラン
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例えば武将のような名前の主がほっそりとした草食系の男子だったりして拍子抜けすることってありません?
「爆蘭」― ハゼランの主がピンクの小さな小さな花をつける植物だったらやはり拍子抜けだと思うのです。
花がポッポッとはじけるように開く様子が線香花火に似ているからとか ―――。
この花は午後三時頃に開き、2〜3時間後にはしぼんでしまいます。
このことから別名を三時草といいます。
私はこの三時草の名の方に親しみを感じています。
夏の始めから咲き続けたハゼランはいまだに花を開かせています。
1本の茎に次々と5弁の花を咲かせオレンジ色から赤色の実をつけています。

黛まどかさんは、短大を卒業したあと、都市銀行に勤めます。彼女が自ら書いたものによると、ピンクレディーの歌を、全曲振り付けで覚えているような娘さんで、父親が俳人の黛執であることを除いては、ごく普通の娘さんでした。変化に乏しい毎日の生活、「いずれこの中の誰かと結婚して子どもができ、孫ができてこのまま一生が終ってしまうのかしら」と思いながら、勤めの帰りに本屋さんに立ち寄ります。そのとき、ふと平積みになっている本を手にします。杉田久女について、田辺聖子が描いた評伝小説でした。
杉田久女は「びお」でもしばしば取り上げているように、波乱万丈の境涯をおくった俳人でした。まどかは「こうして人ひとりの生き方まで変えてしまった俳句というものは、いったいどんなものなんだろう」と思い、すぐに俳句に魅了されるようになります。そして「明日が見え透いてしまう苛立ちというか、それなら明日の見えない不安のほうがいいや」と思い定め、銀行勤めを辞めてしまいます。お父さんの血が、どこかで騒いだのだと思われますが、彼女にとっては自然の成り行きであったようです。
二つの句は『WEDGE』と『日刊スポーツ』に掲載された句です。彼女は、今まで俳句が存在しえなかったような場所に、次々に俳句を発表します。彼女は、処女句集に『B面の夏』というタイトルを付けました。この自虐的ともいえるタイトルに、彼女の俳句に寄せる思いが込められているようです。
彼女は美貌の人だけれど、精神の平衡が保たれていて、久女のように破滅的ではなく、ゴシップに塗れず、スリムで軽やかで、しかし、若い女性の感性が煌めいている句をもって存在し続けています。自分を抉るような句を、そろそろ期待したいとも思いますが……。
寒露「菊花開・きくのはなひらく」
http://www.bionet.jp/2008/10/bio72_50/






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