花々舎の草花
秋分・雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ) ヒガンバナ
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稲が収穫の時を待っています。
黄色に染まった田んぼの畦道にポツポツと赤い色が見えはじめました。
彼岸花です。
彼岸花の別名は方言を入れると1000種以上とか。
驚きの数です。
毒性を持つ植物だからでしょうか、死人花、地獄花、幽霊花と忌み嫌う人がいます。
でも一方で熱いファンがいるのです。
彼岸花の群生を見てその場から動けなくなり、会社に「遅刻します」の一報を入れた方。
「曼珠沙華・マンジュシャゲ・マンジュシャカ」を3回唱えたら願いが叶う気分になれたと言った方。
「ハミズ・ハナミズ――葉の見られる時に花は見ない・花の見られる時に葉は見ない」と教えてくださった方。
私のまわりには彼岸花に想いを寄せる方が多いのです。


曼珠沙華は、何故か不気味さを感じる花名です。この花名は、法華経などの仏典に由来しますが、仏典に出てくる曼珠沙華は「白くやわらかな花」とされ、「天上の花」とされます。曼珠沙華には、白い花もあるからかも知れませんが、曼珠沙華というと、どうしてもあの毒々しくも感じられる赤い花が思い浮かびます。
北原白秋に「曼珠沙華」という詩があります。
GONSHAN. GONSHAN.何処へゆく。
赤い御墓の曼珠沙華、
曼珠沙華、
けふも手折りに来たわいなGONSHAN. GONSHAN.何本か。
地には七本、血のやうに、
血のやうに、
ちやうど、あの児の年の数。
この詩は歌にもなっていて、作曲は山田耕筰です。
曼珠沙華は、全草有毒な多年生の球根性植物です。誤って食べると吐き気や下痢をもよおし、ひどい場合には中枢神経の麻痺を起こして死にいたることがあるといいます。その花を稲作の畦に植えたのは、土に穴を掘る小動物を寄せないためだという説が有力です。また、土葬が行われていたときには、動物によって死体が掘り荒されるのを防ぐため植えられたとのこと。
この花は異名が多く、柳田國男は『野草雑記』(全集12巻)によれば、1000余の里呼び名があるといいます。日本に分布する植物にあって、これほど多くの呼び名をもつものは他にありません。その代表が彼岸花。別に、死人花(しびとばな)、地獄花(じごくばな)、幽霊花(ゆうれいばな)、剃刀花(かみそりばな)、狐花(きつねばな)、捨子花(すてごばな)などがありますが、いずれも不気味な名前です。
二つの句は、いかにもこの二人らしい句で、二人の生き方に曼珠沙華は重なっているように思われます。
秋分「雷乃収声・かみなりすなわちこえをおさむ」
http://www.bionet.jp/2008/09/bio72_46/





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