花々舎の草花

大暑・大雨時行(たいうときどきにふる) エノコログサ

2009年08月02日 日曜日
エノコログサ01
エノコログサというよりはネコジャラシと呼んだ方が一般的でしょうか。誰もが一度は手にしたことのある身近な植物です。
“夏草”といえば私はまず一番にこのエノコログサが目に浮かびます。そして同時にザワザワした小穂の感触が手の平によみがえってきます。
いつものエノコログサにムラサキエノコロをあわせてみました。道端や空き地にみられるエノコログサそのままに・・・・。耳を澄ませば虫の息づかいが聞こえてきます。

エノコログサ02


旬の句

エノコログサ01
[季語/蝉生れる]
 蝉の寿命は短く、成虫期間は一週間といわれます。が、これは俗説で、野外では1ヶ月ほどといわれます。それでも、土の中に3~17年もいたことを考えると短すぎる成虫期間です。その短い成虫期間を、オス蝉は子孫を残すために、木の上に登り、「求愛」のために、薄い鼓膜を強い筋肉の力で振動させて盛んに鳴きます。メス蝉は鳴きません。腹腔内を卵巣で満たし、オス蝉を受け入れるために尾部に硬い産卵管を持ちます。生物的にはそういうことなのですが、そこは青邨、蝉の色を夢の色と詠みます。「鴨の子の三ツあつまり笛を吹く」「藻魚とは美しき名よ夏模様」。高雅な作風と人柄で知られる俳人です。青邨は、鉱山学者としても知られ、土に親しむ句を多く詠んでいます。


エノコログサ02
[季語/蝉生れる]
 西東三鬼といえば、「水枕ガバリと寒い海がある」「おそるべき君等の乳房夏来たる」などの句で知られ、これらの句は「びお」でも取り上げてきました。この句は、三鬼が亡くなった年(昭和37年)に出された句集『変身』に収められた、晩年の句です。あの三鬼がこんな句を詠んだんだ、と思いました。人は、自分の寿命が尽きることを知ると、ものを視る目が変るといいますが、この句には生れくるものに対する愛惜があり、命をじっと見つめる、やわらかな目の働きがあります。「岩つかむ」は、いかにも三鬼らしい、と思わせる言葉の選び方です。三鬼には、「蠅黒く生れ山中の巌つかむ」という句もあります。


この記事をTwitterでつぶやく  このエントリをはてなブックマークに追加 このエントリをdel.icio.usに追加 このエントリをLivedoor Clipに追加 このエントリをYahoo!ブックマークに追加 このエントリをFC2ブックマークに追加 このエントリをNifty Clipに追加

コメント・トラックバック

この記事へのトラックバックURL :

この記事へのコメントRSS

コメントはこちらから!

コメント

以下の記事もどうぞ
  • 大雨時行・たいうときどきにふる

    夕立は、夏の暑い日の夕方、突然降るにわか雨をいいます。春にも秋にも、にわか雨がありますが、夕立とはいいません。夕立は夏の季語です。
    2008.8.4
    bio72_36
  • 二十四節気・大暑(たいしょ)

    梅雨が明け、夏本番を迎える頃。1年で最も暑さが厳しくなる時季です。夏バテを防ぐために、土用の丑の日にウナギを食べる風習となっています。
    2010.7.23
    12_illust_thumb
  • 大暑・土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし) ヒマワリ

    「あなたにとって夏の花は何でしょうか?」の問いかけにおよそ7割の人が“ヒマワリ”と答えました。このごろのひまわりの多様な色には目を見張るものがあります。
    2009.7.28
    k3502thumb
no04_stuyukusa

朝咲いていたかと思うと昼には花が凋んでしまうことから、まるで朝露のよう、ということで名付けられたと言われます。英名のDayflowerは、「その日のうちにしぼむ花」という意味です。

町の工務店ネット町の工務店ネット

住まいネット新聞「びお」は、
町の工務店ネットがお届けしています。

最近の記事

記事を探す

月別

カテゴリー別

タグ別

最近のコメント

ツイッターtwitter

びおの関連・関心を
タイムリーにつぶやきます!

現代町家現代町家

その家は、前を通る人の家でもある。


ページトップ