特集
「小さな家から」という発想。長期優良住宅・その三
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尾張町家 at inuyama 内観
博多町家
その具体的な例として、「博多町家」を紹介します。博多にこれから建てられるプランです。





この敷地は東西にすごく長い敷地ですね。
場面が連続する平屋の家

むずかしい敷地になればなるほど、choさんは燃えて、おもしろいプランが生まれるのね。




昔の京都の町家にあるわね、こういうの。

いいですねぇ、こういう平屋の家に住むのは、
ある意味で理想的ですよね。
お蔵のある讃岐の家
では最後に、お蔵のある四国・讃岐(香川県)のプランを紹介します。これもこれから讃岐に建てられるプランです。







このお蔵は、子ども室やアトリエでも、書斎や車庫でも、お花などの教室を開くでもいいですね。
家族の変化に合わせて、
住まいも変わって行く。

どれも、これまで見たことのないユニークなプランニングでワクワクしています。「将来家族」のシミュレーションに合ったプランだと思いました。家族の変化に合わせて、住まいも変えて行く。しかし、お金が掛かり、建築廃棄物をたくさん出すベースまでは変えずに、間仕切りや、ゲヤの配し方などで、巧みに変えていくのね。
現在でも、地方の人から見ると、まだピンと来ない人もいるかも知れません。しかし、京町家に住んでいる人にとっては、真ん中に坪庭を配すると昔ながらのプランです。また、地方であっても「お蔵のある家」などは、屋根を切妻にすると、懐かしい昔の民家型プランと思ってもらえるかも知れません。
大きくしたり、減築したりしながら、その時代、その家族に即してプランを変えられる、そういう仕組みを持ったやり方が編み出されたといってよいのではないでしょうか。

建物が長期優良住宅で、
長持ちする造りだというのも大きいですね。
「choさんの町家」は、小さく建てて大きく育てられる家です。特集その一でお話しましたが、予算が厳しい若い人に、がんばって長期ローンで建ててもらいたいですね。予算がそれなりにある人も、将来を見込んで、大切なことにお金を掛け、家族の変化に耐えられる家を建ててもらいたいですね。
ルールがあるから
コストを抑えて、
おもしろい家ができる

「choさんの町家」で、おっ!と思ったのは、建築の基本やプランニングに、しっかりルールがあることですね。
構造的には、ルールがあることで梁の配列にピッチが生まれ、美しい構造の形態を生まれます。亡くなられた住宅名人の吉村順三(建築家)さんは、それをこんなふうにいわれています。
「建物の純粋さとは何か。それは建築材料を正直につかって、構造に必要なものだけで構成するということである。柱は常に屋根を支える役割を持ち、障子の桟は、造形的なパターンであるとともに、しっかりした構造的な役割をもっている。これらの構成は、もっとも簡単で、しかも清楚な美しさをつくり出していて、これが私は、純粋さということであると思う」(吉村順三『伝統と現代』より)

いい言葉ですね。
- 余分なものを削って行って、最後に残るもの。
- 深く深く検討し、根拠を求め、ロジックが立つもの。
- だからこそユーザーにちゃんと説明でき、納得させることができるもの。
それがわれわれのいう「ルール」です。
ちょこちょこその場しのぎ、思いつきの設計ではなく、だから生き続けるデザインになるもの。そんなあり方をもとめたいと思うのです。スペックを練り、固め、高め、定着させることが、すなわちルールを守ることです。
ルールとは、われわれの気骨と心意気です。

言い切っちゃいましたね(笑い)。
こういうあり方を言い出した一人に、建築家の秋山東一さんがいます。秋山さんの設計システムでは、サッシュの種類は9種類に限定されていました。それによって秋山さんが設計された建物は、窓の水平が保たれ、美しいフォームを生んでいます。

建物を決める顔というか、部品も重要な要素ですね。
もう一つは、自分たち独自のモノ(共通部品)を共同してつくることです。
これは工場の協力も得なければなりません。そういう取り組みを進めています。また、これは「choさんの町家」だけでなく、ほかのスタンダードの建築家の仕事から生み出されたモノも、相互に乗り入れあって使えるようにしたいと考えています。

ユーザー側としてはコスト・メリットもあるわけね?
長期優良住宅で「choさんの町家」をやる場合にも、一軒一軒構造計算しますが、あらかじめデータが整理され、蓄積されているので、簡便にやれます。普通やられる場合より、半額近く下げられると見ています。長期優良住宅あるいは先導的モデルは、こうした諸費用が大きい比重を占めていますので、それが大幅にダウンするのが大きいのではないでしょうか。

次々に、「choさんの町家」が建てられるのが楽しみです。竣工したら「びお」で紹介してくださいね。
長期優良住宅に対応する、平角スケルトンによる3つのベースと、自在な設計を可能にするゲヤ構成による「choさんの町家」を提案。
1948年、青森県生まれ。建築家。法政大学工学部建築学科卒業。1980年に(株)ぷらん・にじゅういちを設立。1991年に岐阜県金山町の大工職人衆と「台形集成材一座」を結成し、国産材による現代型木造住宅の開発と普及に努める。現在、定番住宅「Cho Standard──町家型住宅」の展開を、全国の地域工務店とともに始める。






2009/6/6(土)08:25
高井さん、サカタさん、コメントありがとうございます。犬山スクールは60名近い参加者による合宿スクールで、目からウロコの内容になりました。これからも、この取り組みをいろいろと紹介させていただきます。
積み木ですが、今回のものはchoさんの手作りによるものです。
いま、とある有名木工所で作ってもらうべく交渉中です。制作しましたら、参加メンバーの意見もお聞きして、販売するかどうか決めたいと考えています。参加型でやりたいので、販売する、というのが基本的な方向でありますが。
2009/6/6(土)06:18
いやぁー、おもしろい。こんなやり方があったなんて驚き。しっかりした構造と、それでいて自在な設計が渾然一体になっていて・・・。しかも、家族の変化にも対応できて・・・。
紹介されている積み木、手に入りますか?
2009/6/5(金)22:21
その三は、予想を超える内容で驚いています。こんなスクールを開き、みんなで勉強している姿も感動的です。おりしも長期優良住宅の開始が新聞で報じられていて、タイムリーですね~。拍手をおくります。パチパチパチ。