興味津々
興味津々・No.060
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政府は09年度補正予算を閣議決定し、現在、国会で審議中である。この補正予算のなかの総額15・4兆円の「経済危機対策」に贈与税減税も盛り込まれた▼この施策は、家を建てたり購入するに際し、現行の基礎控除110万円を、2年間に限って500万円を上乗せして610万円にするというものである。この制度は相続税が高くなる人に有利な施策である。現行の制度では、住宅取得資金であれば3500万円まで、それ以外でも2500万円までは事実上非課税となっており、それが今回の減税で、最高4000万円まで非課税になるというのだが、もし610万円を生前贈与した場合、現行は85万円の贈与税だが、それがゼロになり、相続時清算課税は合計で33%の還元率になる。この対象となるのは国民の1%程度に過ぎないといわれている▼金持ちにお金を吐き出させるということでは有効な施策かも知れないが、そんな経済対策に国民は沸くだろうか。社会的格差を拡げる「坊ちゃん政策」としか思えない▼2月26日に国交省から、長期優良住宅の建築基準が告知された。6月早々に施行され、それに伴って50年長期フラットローンも開始される予定である。告知では、基準とされる建築面積は75平方メートル以上であれば可とした。これにより「小さな家」でも、長期優良住宅の仕様を守れば制度の適用を受けられる▼高度経済成長期の夢は、がんばれば家が手に入るかも、という期待、目標にあった。それが分厚い「中流社会」を生んだのだった。今、望まれるのは、休日出勤や残業が減り、可処分所得が大きく減っている若い人に、勇気を持って生活の根拠地となる家を建てることを奨励することではないのか▼その場合、最初は「小さな家」でいい。空いた土地には木を植える。「安かろう悪かろう」ではなく、高品質で長寿命な家を建て、ムリなく、フラットに、二代かけて50年ローンで支払い、ゆっくり家を育てるのである。ほんらい家をつくるとは、そういうスパンのものである▼むろん、この国には悩ましい土地問題が横たわっている。土地のある人はその土地に、ない人は週末住宅を郊外に建てて農に精を出し、月曜日には都市に働きに出る。老後は「終の棲家」になり、都市で大地震が起こったら「疎開住宅」にすればいい▼小さな家でも大きく住める設計は可能である。最近、気鋭の建築家や工務店により、よき事例がたくさん生まれている。簡素と質実さを誇る、スモール・イズ・ビューティフルな家を建てたい▼今回の長期優良住宅の制度に加えて、さらによき助成策が講じられるなら、それこそ日本版グリーン・ニューディールな政策といえるのではないだろうか。





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