特集

もっと太陽熱を! Part2

2009年02月09日 月曜日

三つの熱の伝わり方、伝導・対流・輻射。

教えて温熱環境という言葉が、よく出てきますが、よりよい温熱環境とは、どういう状態をいうのですか?

暑くない・寒くない状態、暖房でいうと、頭寒足熱とか、部屋と部屋の温度差がないこととか、いろいろな要素性がありますが、それらは建物と人との熱の伝わり方によって生じる反応のカタチなんですね。

教えて熱と人のやり取りですか?

そうです。熱の伝わり方には三つの種類があります。

教えてこれも三つですか?

そうです。伝導と対流と輻射の三つです。
まず伝導ですが、個人的な体験をお話します。昔、冬山登山をやっていたことがあります。単独行の冬山で、ピッケルの金属部を素手で握ってしまったことがあります。そのとき、一気にピッケルから手を離すと皮ふが剥がれることを、何かの本で読んだことを思い出しました。痺れるほどに冷たかったけど、ガマンして握り続けました。そうしたら、人体の熱が伝わって何事もなくピッケルから手を離すことが出来ました。
スチールは熱伝導率の高い材料で、木のそれと比べると483倍といわれます。余談になりますが、建築基準法では木よりも鉄の方が防火性を認めていますが、木の階段は火災の中を降りられても、鉄は熱伝導率が高いので降りられません。

教えてコンロにヤカンを掛けておくと、とってまで熱くなりますけど、あれですか?

そうです。伝導は、熱源とじかに触れているときに起こる、熱の伝わり方です。

教えてでは対流は?

対流は、今のヤカンの話でいうと、温められたヤカンの中の水はどうなって行くでしょうか?

教えて下から上に動きますよね?

それが対流です。空気や水は熱せられると密度(体積あたりの重さ)が小さくなり、軽くなって、上に昇って行くのです。よくかき混ぜないでお風呂に入ると、下の方はまだ水だったという経験はありませんか?

教えてあります、あります。

室内の空気も、それと同じことが起こっています。熱い空気も、水と同じように対流が起こって上に上にと昇って行きます。すると今度は、上にある冷たい空気が下降気流を起こして降りてきます。吹き抜けでストーヴを燃やすと、暖かい空気が上に昇って、階段を伝わって冷たい空気がさあーっと降りて来ることがあります。

教えてでは、三つ目の輻射は?

石焼イモは、熱を持った石が放射する輻射熱で焼かれます。熱くなったヤカンや、焚き火の前に立つと、顔がほてるでしょ。あれも輻射熱です。日向ぼっこもね。外気温は同じなのに、太陽熱が身体に移動することで、身体内部がホカホカしてくるのです。輻射熱は、いろいろなところから発せられています。熱せられた石からも、熱いヤカンからも、地球から遥か1億5千万kmも離れ、その表面温度5700℃という太陽からもね。

教えて鉄筋コンクリートのアパートの最上階の部屋が夏に暑いのは、屋上のコンクリートに溜まった輻射熱といわれますが?

屋根の断熱が弱いと戸建住宅でも、天井を通して熱気が部屋に達します。
これからお話する太陽熱による空気集熱式のパッシブソーラーでは、屋根で集めた熱を床下コンクリートに蓄熱して床暖房に利用しますが、これは輻射による暖房です。

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