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クルマについて考える 1.数字で見る自動車関係
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私たちの生活に欠かせない、と思われている自動車。通勤、通学、お買い物。たとえ直接自分で運転しなくても、間接的には物流でお世話になりますし、ネガティブ要素では、事故や環境汚染等、好む好まざるに関わらず、自動車と共に生きなければならない現代です。でも、やっぱり、本当にそうなのでしょうか?
そこで、自動車マニアのためではない自動車再考。
その1.数字で見る自動車関係
国内の自動車保有台数
(財団法人自動車検査登録情報協会[以下自検協]調べ)

自動車2008年11月末時点での、国内の自動車保有台数です。二輪車も含む登録されているもの全てです。
過去最大だった2007年9月(7968万2171台)に比べ減少しており、記録の残っている1966年以降では、初の減少です。
2008年は、ガソリン価格の高騰があり、自動車乗り控えがちょっとしたブームになりました。あわせて急激な景気後退により、経済的理由で自動車をやめた人もいるのでしょう。日本の人口減少は2005年から始まっていますが、この影響というよりも、意図的にクルマをやめる人が出てきた、と考えたほうがいいのかもしれません。
参考までに、日刊紙の発行部数は51,491,409部(2008年10月 新聞協会調べ)。こちらはすでに2001年ごろから減少傾向です。
ガソリン出荷量
(経済産業省生産動態統計 平成20年速報より)
2008年のガソリン出荷量です。単位はキロリットル。
リットルになおすと、58,430,269,000。
桁が多いのでちょっとわかりやすく書くと、584億3026万9000リットル。
東京ドーム約47個分。
なお、2007年は60,527,925klで、こちらも減少。
昨年より東京ドーム一個分ほど減少しています。
軽油は47,496,038klの出荷。2007年(44,173,420kl)に比べて増加しています。
昨夏のガソリン高で世界的にディーゼル車に人気が高まりました。その後のガソリン下落もあり、世界的に見ると需要は高まり、軽油がガソリンよりも高い、という現象がヨーロッパを中心に起こっています。日本でもそんなガソリンスタンドを目にする様になってきましたが、こちらの理由は、ガソリンの安売り競争によるもの。
なお、軽油は暫定税率で話題になった揮発油税ではなく、軽油引取税の対象です。
日本の道路の舗装率
(世界の道路統計 2005より)

一昔、いや二昔前は、大通りから一本裏に入れば、舗装なんかされていなかったような記憶があります。今や未舗装路を探す方が難しい…と思っていましたが、まだ2割以上の道が未舗装路です。
オーストリア、デンマーク、フランス、スイスなどは100%、アメリカは64%です。
舗装率が高いことが必ずしも文化の成熟度などを示すわけではないのでしょうが…何かの因果関係を探したくなってしまいます。
ハイブリッドカープリウスの燃費
(10・15モード 国交省審査値)

低燃費の代名詞ともいえるハイブリッドカー、トヨタ・プリウスの10・15モード燃費。(km/L)、同CO2排出量は65g/km。
たくさんの距離を乗る人には、魅力的な値です。一方で、「エコ替え」された中古自動車は、国内はもちろん、排ガス規制値の低いどこかの国でずっと乗られるかもしれません。そんなことは知ったことではない、というのが、小市民的本音かもしれません。ライフサイクルアセスメントはとても難しく、エコ替えしたら本当にいいのかどうかはわからないといってもいいでしょう。
なお、低燃費で知られるホンダ・スーパーカブは、30km/h定地走行燃費116.0km/L、CO2 2g/km。低燃費ねらいなら、この線もあるかも?
(写真はメーカーのサイトより)
自家用車の対人任意保険加入率。
(2007年3月末 損害保険料率算定機構調べ)
これは自家用車の対人保険加入率です。対物保険や車両保険は含みません。こうしてみると、およそ2割は、事故をしても賠償能力がない可能性がある、ということです。
二輪車はこの率がぐっと下がって38.7%。オートバイにはねられたら、6割がた相手の保険はあてに出来ない!
これもおどろきですが、なんとバスの加入率が82%だとか。無保険のバスというのは、どのようなバスなのでしょうか…
全車種平均は71.5%。3割は人をはねても賠償出来ないと考えると、道を歩くの、怖くなりませんか?
国内の自動車リース台数の推計
(2008年日本自動車リース協会連合会調査からの推測)
不況の影響から、企業が「所有」から「利用」に切り替えています。
このため、自動車リースは底堅く推移しています。
また個人向けリースはこのうち4.2%。メーカー販売戦略の中にも、個人にリースを勧めるスタイルが入ってきています。
企業向けリースでは、CO2排出権を組み込んだカーボンオフセット商品も登場しています。リースは、今後ますます延びそうですね。
日本の道路総延長
(国土交通省 2005年4月)
日本の道路の総延長は、おおよそ地球10周分。
対象は高速自動車国道、一般国道、都道府県道、市町村道で、他の法律で所管する林道、農道などは含まれていません。
| 種別 | 総延長 |
|---|---|
| 高速自動車国道 | 8,983.9㎞ |
| 一般国道 | 66,842.2㎞ |
| 都道府県道 | 142,441.8㎞ |
| 市町村道 | 1,038,339.6㎞ |
| 合計 | 1,256,607.5㎞ |
せまい日本と言われますが、とても走り尽くせないほどの道があります。
乗用車の平均年齢
(2008年 自検協調べ)
2008年3月末時点での、乗用車(軽自動車を含まない)の新車登録から現在までの経過年数の平均です。
平たくいうと、今家庭にあるクルマの「平均年齢」です。
5年経ったら中古査定がつかない、なんて言われることもありますが、実際には5歳以上のクルマも多い、ということですね。
なお、1975年の時点では、3.3年が平均でした。この値は統計開始以降、ほぼ右肩上がりです。値が延びているのは、車検の簡素化の影響もあるのでしょう。一方であくまで平均ですから、車検ごとに買い替える人もいれば、何十年も乗り続けている人もいて、その平均値です。とはいえ、ものを手入れして長く使う文化が根付いてきたのだ、と信じたいものです。
乗用車の平均寿命
(2008年 自検協調べ)

2008年3月末時点での、乗用車(軽自動車を含まない)の新車登録から抹消までの期間です。こちらは、ご臨終までの年数。もう使いません、となるまで、平均で11年余。もっとも国内での登録抹消ですから、その後輸出されて第二の人生を送る車もあるでしょう。中古車輸出は、2007年で130万台に迫る台数だったといわれています。
11年間の税および負担額試算
(日本自動車工業会試算)

グラフは日本自動車工業会より
1800ccの乗用車をモデルにした11年間の税負担額試算。
前提条件: [1]1800ccで車両価格180万円(税抜き小売り価格)の乗用車 [2]車両重量1.5t未満 [3]年間燃料消費量1,000 [4]重量税は車検証交付時または届出時に課税(第1年目は新車に限り3年分徴収) [5]税率は2007年4月1日現在 [6]消費税は5%で計算 [7]リサイクル料金は1800ccクラスの平均的な額
注:1.有料道路料金、自賠責及びリサイクル料金は自動車諸税に準ずる性格を有するため計算上加味した。(自賠責保険は2007年4月1日現在の保険額) 2.有料道路料金は2004年度料金収入より日本自動車工業会試算。
税金ではおよそ147万円、モデルケースでの有料道路等を入れると200万円以上となります。
走行距離、有料道路利用によって差は出るものの、燃料代や点検費用とは別に、これだけのコストがかかっています。
一方で、自動車が第三者や公共機関、社会に転嫁しているコストは「年間」で1台数百万円が必要ともいわれています。こうしたコストは、いったいどこから出ているのでしょうか?
上の税金からだけではまかなえません。トヨタのお膝元、愛知県豊田市では、2009年の法人市民税が9割減少する見込みだとか。この不景気に、たくさんの企業が倒産していますが、ニュースになるのは大手メーカーの人員削減ばかり。新聞は、このところ「自動車業界は大変なんです」、という広報誌のようにも見えます。他にもたくさん大変な業界や大変な人はたくさんいるのですが、センセーショナルなニュースのほうが紙面映えするのでしょうか。
自動車業界の税収によって、先の社会的コストが満たされているのだとすれば、自治体に取っては大事なお得意様。新聞にとっても大事な広告主様。自動車業界に逆らったら明日はない、のでしょうか。
自動車のコストや環境負荷を、個人・世帯レベルで見るのか、社会レベルで見るのかで、数字に対する見方は大きく変わります。とはいえ、自動車業界が「成熟業界」に達しつつあるのが垣間見えました。自動車も、住宅と同様に「ストックからフローに」という時代を迎えようとしているのです。
次回は、自動車と社会の関係について「びお」的に考えてみます。
今後の予定
2.自動車をめぐる社会的構図
3.自動車を買わない方がいい理由
4.自動車がこんなに素敵な理由
5.自動車とどう関わっていくか。




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