興味津々

興味津々・No.030

2008年12月12日 金曜日
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ポン12月5日中央防災会議(東南海、南海地震等に関する専門調査会/土岐憲三座長)は、地震の際、大型の建造物に被害をもたらす危険が高い「長周期地震動」について、揺れやすい場所を示した全国地図を発表した。東京、大阪、名古屋の大都市圏のほか札幌市、新潟県、長崎県なども対象とされた▼長周期地震動は、平野部など軟らかい地盤の堆積層で増幅され、長く続く。また、短周期の揺れに比べて遠くまで伝わる性質を持っている。▼03年の十勝沖地震(M8.0)では、北海道苫小牧市の石油タンクが大きく揺れて火災が発生した。04年の新潟県中越地震(M6.8)では、東京は震度3だったにも関わらず、六本木ヒルズでエレベーターのケーブルが切れるなど、6基が損傷した。震度3で、そんな事故が起こったのは、かなりショッキングな話であるが、それほど大問題にされていない。恐すぎる話であり、臭いものには蓋をしろ、ということだろうか▼地震の波は、小刻みな速い揺れやゆっくりした揺れが交じってできている。揺れが1往復する時間を「周期」と呼ぶ。2秒以上の周期のゆっくりした揺れが「長周期地震動」である。長い周期での震動は、超高層ビルの固有振動数と一致しやすく、一般家屋にはダメージを及ぼさないが、高い階に行けばいくほど揺れが強くなる。従来、地震に強いとされてきた超高層ビルに対して破壊的ダメージをもたらすものと懸念されるようになったのである▼長周期地震動は、遠方(地盤の質によって数百キロメートル届く場合がある)まで届く上に、震度3程度でも高層階に住む人は酔うような揺れを受ける。長周期地震動は到達までに時間がかかり、その対策は非常に厄介とされるユエンである▼超高層ビルは、すでに多くの人々が生活し、活動する場となっている。超高層ビルでエレベータが止まり、早期に復旧できなくなれば上層階は「孤島」になる。「高層難民」の発生である▼国内の超高層ビルは、1960年代に建設が始まったが、長周期地震動に関する記録が2000年ごろまでなかったため、従来の設計では考慮されていなかった▼住まいネット新聞「びお」は、先に「『超高層マンション』か『地べたを生きる家』か」を特集した。今、東京に建っている超高層ビル403棟のうち、その8割が2000年以降に建てられたものである。この問題が徹底的に解明されないうちに、容積率緩和による都市再生ブーム(ミニバブル)が起きて急速に拡大した▼直下型地震も問題だけれど、遠くで起きた地震による影響の確認と対策が、超高層ビルの課題として浮かび上がっている。臭いものに蓋をしているだけでは、とんでもない事態を出来せしめるだろう。

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