興味津々
興味津々・No.021
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この25日、伊藤ハムは千葉県柏市で水道法の基準を超えるシアン化物などを検出した井戸水を使ってソーセージとピザ計13品目、約267万パックを製造したと発表した▼同日記者会見した山田信一専務は、商品を回収すると共に「お客様に深くおわび申し上げる。再発防止と品質管理に努めたい」と謝罪したものの、健康には影響ないレベルと説明した▼健康には影響がないという理由は、「地下水を直接飲むわけでないから」というもので、この説明を聞いて、築地市場の移転先として候補に挙がっている豊洲新市場予定地をめぐる、地下水の高濃度のシアンの問題と瓜二つの解説であることに気づいた▼今回の検査ではシアン化物イオンと塩化シアンが、1リットルあたり0.02〜0.03mgを検出している。豊洲新市場予定地の地下水シアンは1リットルあたり13mgなので、今回のものを軽微といえるかどうか▼今回の伊藤ハムの場合は、異常の判明から発表まで一カ月経過しており、組織的な危機管理や連絡体制の甘さが指摘されているが、水源汚染問題は有機化合物が混入したしないという問題を超えた深刻な環境汚染に晒されていることを、われわれは知らなければならない▼検出された原因は「検査をした時期に集中豪雨があったので、地下水脈にしみ込んだとか、近くの工場が立ち退いたとかが想定できる」と推論したが、塩化シアンは、自然界には存在しない毒物である。何が原因か特定できないが検出されたということで済む問題だろうか▼周辺の自然や人へ影響がない程度に地下水に各種物質が含まれている状態は、地下水汚染とは言わない。地下水は、帯水層という地層の中を流れている。地下水が汚染されているということは、その入れ物である帯水層自体も汚染されていることを意味する▼つまり、地下水汚染とは地下水中に重金属・有機溶剤・農薬・油などの、各種の物質が、自然環境や人の健康・生活へ影響を与える程度に含まれている状態をいうのである▼これは、伊藤ハムの問題だけで済まない事柄である。伊藤ハムの担当者は「マンホールにすべて鍵がかかっており、担当者以外が開けるのは無理。外から入ることは考えられない」と否定した▼検査を怠った事実は消せず、責任を伴うことであるが、この国の土壌・地層で起きていることを、健康には影響がないと、このまま放置してよいのだろうか。専門家といわれる人たちの楽観にいつまでも付き合えばいいのだろうか。






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