興味津々
興味津々・No.019
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木はカーボン・ニュートラルとされる。薪などで燃焼しても、石油や石炭のようにCO2としてカウントされない。▼京都議定書では、先進国に義務付けられたCO2の削減量に、森林による吸収量を一部組み込めることになっていて、6%削減が求められている日本は、この森林による吸収分として3.8%、1300万トンをあてこんでいる▼木がCO2を吸収するのは、木が呼吸しているからである。植物は光合成でCO2を吸収する一方、人間の呼吸と同じように、活動するために必要な酸素を取り込んでCO2を吐き出す。この吐き出す量とCO2を吸収する量との差し引きがカウントの対象となるのである▼炭素の重さに換算すると、人工林の80年もののスギ1ヘクタール当たり年平均約2.1トン吸収されるので、これは確かに大きい▼IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、化石燃料を燃やしたりする人間活動の結果、排出されるCO2が90年代に年約80億トンあったのに対して、植物による吸収量は年約26億トンあったとする。地球温暖化を防止する上で、森林の影響がいかに大きいかを示す数字である▼しかし、この数字は正確ではないとする見方があることを朝日新聞9/14号(東京版)の記事は伝えている▼それは海洋研究開発機構地球環境フロンティア研究センターの加藤知道研究員に取材しての記事で、「植物は枯れた枝葉を落とすし、いずれ死ぬ。それらを土壌中の微生物が分解するとCO2が排出される。これも計算に入れて初めてCO2吸収量として正確だ」というのである▼ということは、間伐すればその森の吸収量をすべてカウントできるという議定書の扱いは、結構というか、かなりノンキな話ということになる▼前に家畜が吐き出すCO2の量が意外に大きいことを聞いたことがあるが、土中の微生物というのも、意外な伏兵である。しかし、自然界の生物活動をあれこれいうことはできないので、結局は、人間活動によって生じているCO2を、どれだけ抑止できるかが問題である▼トヨタなども、木を育てる運動に乗り出しており、まるでそれを免罪符にしているかのようであるが、そのフィクション性に騙されるのではなく、物事は正確にされなければならない。






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