興味津々
興味津々・No.018
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リクルート創業者の江副浩正氏が、朝日新聞の「私の視点」に寄稿していて、土地バブルの時代を生き、栄光と挫折を知る人物が何を書いているのか興味を持って読んだ▼氏は、国土交通省が先に発表した基準地価の下落と下げ幅の拡大を、「不動産バブルの崩壊」という▼氏は自身が経験したエピソードとして、東京湾を一望できるマンションのモデルハウスを訪ねたとき、営業マンから「資産運用でお求めですか。銀行に預けておくより買って賃貸で運用する方が利回りがいい」と言われたことを挙げ、首都圏マンションの実態需要に対して、その倍近い供給があった背景を述べている▼こちらはへぇーというものであるが、歴史的な低金利が不動産投資を呼び、それが新バブルを起こした理由だという指摘は説得力がある▼氏は、今後懸念される問題として、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の「フラット35」という長期固定金利の住宅ローンが証券化されていることを挙げる。この証券は、生保・地銀などに幅広く売られており、それが「日本版サブプライム問題」を惹起させ得ることを指摘するのである▼そこまで読んで、朝日新聞が何故氏の原稿を掲載したのか合点が行ったのであるが、1960年代のいざなぎ景気を超える、「いざなみ景気」と言われたものが、かくも底の浅いものであったことに唖然とした▼ここ数年の地価の値上がりは、つまりをいえば下駄を履かせて生じたものであり、実体を持ったものではなかったのである▼アメリカと違うのは、日本の場合はもともと低い金利なので、もしサブプライムのようなことが起こった場合、これ以上、金利を下げる余地がないことである。破産する人は続出し、アメリカとは違う社会問題となるだろう。そしてそのツケは、またもや国民に押し付けられることになるだろう▼政府はバブル以降、預金金利を抑えに抑え、それによって銀行は莫大な収益を挙げ、また税制上の優遇措置を受けてきた。三菱などは、そうして挙げた利益を、アメリカの金融崩壊に乗じて注ぎ込んでいる▼江副氏の指摘を、目糞鼻糞の類だと見る向きもあるだろうが、リアリティのある指摘であることは確かである。






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