武山倫の調べるカタログ
第二章:長さ
- 小
- 中
- 大
- さまざまな長さ
- 1.指矩(さしがね)
- 2.物差し(直尺)
- 3.巻尺
- 4.折尺
- 5.輪尺
- 6.三スケ(三角スケール)
- 7.コンベックス

さまざまな長さ
「調べるカタログ」は「ケンチク」にアンカーしています。「ケンチク」に大切な「寸法」。 その寸法は「長さ」の秩序です。長さ(ながさ)とは、2点間の空間的な隔たりの大きさを示す物理量のこと。第二章は「長さ」と「寸法」の世界です。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』には、
長さ(ながさ)とは、2点間の空間的な隔たりの大きさを示す物理量であり、SI基本量のひとつである。この2点がひとつの物体の両端のときの長さ、つまりある物体のひとつの軸に沿った端から端までの隔たりの大きさのことを、「物体の長さ」または単に「長さ」という。「物体の長さ」が特にはっきりと定義されるのは、ひもや棒のようなひとつの軸に沿った長さが飛び抜けて長い形の物体においてである。一方、この2点が互いに離れた2地点のときは、「長さ」よりも距離という語が主に使われる。距離という語は「物体の長さ」の意味で使われることはない。長さのうち、以下のものは特別の名称で呼ばれる。
とあります。
高さ(たかさ) — 垂直方向(重力の働く方向)の長さで、地面・水面よりも上のもの。身長、標高など。この長さが長いことを「高い」、短いことを「低い」といい、低いことを強調したい場合に「低さ」という表現が用いられる。
深さ(ふかさ) — 垂直方向の長さで、地面・水面より下のもの。水深など。また、容器状のもの口から底までの長さ。この長さが長いことを「深い」、短いことを「浅い」といい、浅いことを強調したい場合に「浅さ」という表現が用いられる。
厚さ(あつさ) — 膜状・面状のものの、面に垂直な方向の長さ。この長さが長いことを「厚い」、短いことを「薄い」といい、薄いことを強調したい場合に「薄さ」という表現が用いられる。
幅(はば) — ある物体または図形について、水平方向の2つの長さのうち短い方の長さ。道幅など。
このさまざまな長さの表現は洋の東西を問わず、英語でも Hight,lowness Depth,shallowness Thickness,thinness Width と区別しないと大人っぽくない感じになってしまいます。またこのさまざまな長さを調べる道具がたくさんあります。
長さの単位
国際単位系(こくさいたんいけい、仏: Le Système International d’Unités、英: The International System of Units、略称SI)では長さの単位は(m)ですが、国際的な統一の必要がなかった江戸時代、日本は尺貫法を採用していました。
尺貫法は中国が起源で、西洋のヤード・ポンド法などと同様に、身体の一部の長さや、穀物の質量などが単位として使われたものを起源に、次第に明確な定義が定められるようになったものです。
フィートの長さは、ヘンリー1世の足の長さであるという俗説があります。1フィートが、一般的な男性の足の長さよりも長くなっている理由として最も有力なものは、元となったヘンリー1世の足の長さは裸足で測られたのではなく、靴か何かをはいた状態で測ったものである、という説です。
一方、日本の大工が使用していた曲尺(かねじゃく)指矩(さしがね)は、面積の単位でもある「歩」を元にして作られたものと言われいます。当初の「歩」は、日本語で言う2歩分(両足を前に踏み出した長さ)を1歩とし、1歩四方を面積の1歩としていたものでした。
その1歩の半分が曲尺の1尺。つまり、曲尺の1尺は日本語で言う1歩分(片足を前に踏み出した長さ)ということになります。(なお、その後1歩の面積は大きくなってゆき、現在の1歩は曲尺で6尺四方となっています)。
曲尺の尺は西洋のフィートと非常に近い長さですが、どちらも足を基準にしていることを考えると納得できます。漢字の「尺」という文字は親指と人差指を広げた形をかたどったものです。
元々は手を広げたときの親指の先から中指の先までの長さを1尺とする身体尺ですが。この長さはだいたい18cmくらいで、現在の尺の6割くらいの長さしかありません。
大工の曲尺ではない民間の尺や公定尺は時代を下るにつれて長くなっていきます。これは民間で使われる単位が長くなっていったため、時の政権もそれを追認する形で公定尺を改訂したものだと言われています。尺の長さを長くすることで尺を基準にして納める税(反物など)がより多くとれるからとする説もあります。
畳の大きさをモデュールとしてつくられてきた日本の建築の世界では、尺を基準として使うことがあります。柱の太さ、内法、チリ、建具の溝の寸法や伝統的な木造の仕口は「尺寸分」といった尺貫法の単位で寸法を指示することができないと現場で「木の建築」を創ることは難しくなります。
土地や床の面積として、畳2帖の面積に相当する「坪」が非公式ながら常用されています。不動産取引自体に直接「坪」という単位は使えないため、例えば住宅の建設費で、坪当たりの単価を示す場合には「坪あたり○万円」を使わず「3.3平方メートルあたり○万円」の形で表記されています。
メートル法
メートル法については、その歴史など例によって、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』に詳しいですが、ここでは簡潔に知りたいことをまとめてある百科事典、MSN エンカルタから引用することにします。
1メートルの起源は、北極からパリをとおって赤道までの子午線の距離の1000万分の1と定義したことによる。1792~99年の7年間にわたって、フランスの科学者たちがこの距離を測定したが、地球を完全な球体として計算し、その1000万分の1を基準とした。しかし、のちに地球が完全な球体ではないことが発見されたため、メートルは国際メートル原器である白金・イリジウム合金製の棒にきざまれた2本の細い線の間の距離と定義された。さらにのちになって、メートルはクリプトン86同位体からでる光の波長で定義しなおされた。現代の科学での測定はさらに精密さを必要とし、1983年にメートルは光が真空中を2億9979万2458分の1秒間にすすむ距離にひとしい長さとして再定義された。
メートル法の制定は、1791年、フランス革命の一環として推し進められることになった度量衡の単位の統一計画ですが、自然科学に根拠を持ったものでなければ世界で共通に使ってもらえないということで、委員会では以下の3つの案が検討されたそうです。
- 1.地球の北極から赤道までの子午線の長さの1000万分の1
- 2.赤道の周長の4000万分の1
- 3.北緯45度の地点で、半周期が1秒になる振り子の紐の長さ
これらはほぼ同じ長さで、その元となったのは、ヨーロッパ各地で使われていた、キュビットの2倍のダブルキュビットに由来する単位だと言われています。キュビットは、さまざまな地域で、またさまざまな寸法で使われていましたが、肘から中指の先までの間の長さに由来する身体尺で、エジプトではキュビットを表す象形文字は「肘」そのものが使われています。ピラミッドもキュビットを基準にして作られていますが、その長さを精密に測定した結果、ピラミッドには2種類のキュビットが使われていることがわかりました。長いキュビットは王の腕から、短いキュビットは人民の腕から定められたものと言われているそうです。
メートル原器(めーとるげんき)

1879年フランスで白金90%、イリジウム10%の合金で作られたメートル原器は、それ自体の長さではなく原器の両端付近に記されたそれぞれの目盛の距離が摂氏零度の時に1メートルとなるよう設定されている。
日本の原器は、抽選によりメートル原器はNo.22、キログラム原器はNo.6とされ、1889年に在パリ公使館の大山綱介・書記官が受け取り、翌1890年4月に日本に到着した。
その後、このメートル原器は、中央度量衡器検定所(現・産業技術総合研究所)で保管され、これが日本の長さの基準になった。
しかしあらゆる物質は経時変化を起こすので、1960年の第11回国際度量衡総会でメートル原器を長さの基準とすることをやめ、物理現象による長さの定義に改められた(クリプトン元素が一定条件下で発する橙色の光の真空中波長の1650763.73倍に等しい長さ。更に1983年には”1秒の299 792 458分の1の時間(約3億分の1秒)に光が真空中を伝わる距離”と改正)。
日本のメートル原器は1960年以降目盛の引きなおしがされ、現在は標準尺となっている。
以上フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』を要約(rin)
1mはどうして決めた?(科学のあゆみところどころ)
http://www.shinko-keirin.co.jp/kori/science/ayumi/ayumi23.html
フランス人 ごときが作ったメートル法なんか イギリスの面子にかけて使えるか。イギリス単位事情
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Yurinoki/6540/main22.htm
- さまざまな長さ
- 1.指矩(さしがね)
- 2.物差し(直尺)
- 3.巻尺
- 4.折尺
- 5.輪尺
- 6.三スケ(三角スケール)
- 7.コンベックス






2008/10/29(水)02:25
BMI VISO
各種物差し……の雄、独国の BMI の VISO なるコンベックスである。 住まいネット新聞「びお」に「武山 倫の調べるカタログ」を連載中の建築家・武山倫氏が「……..コンベックスコレク…
2008/9/9(火)00:25
mabo nivométre /n131
メートル法発祥の仏、mabo 製のコンベックスだ。 moma で手に入れた独製のコンベックス Innenmaß と機能についての仕様は同じだ。 3m のコンベックスだが、インナースケール・水準器付き、…
2008/9/5(金)02:11
コンベックス
学校に入ったときに支給された製図板、T定規、コンパス等々の製図道具のなかにコンベックスがあった。それは、図面を書くための製図用具とは別な意味をもった道具だった。…
2008/12/29(月)09:21
対応ありがとうございます。
正月明けにでも工具屋を廻って、3ヶほど購入しあちこちに転がしておきたいです。この手のものは実用だけでなく置いてあるだけで楽しい気分になりますので、また何か面白いものがあれば紹介してください。
2008/12/25(木)22:17
NRさま FACOM JAPANから連絡がありました。そのまま掲載します。
お問い合わせを頂きましてありがとうございます。
また、平素より弊社商品をご愛用頂きましてありがとうございます。
下記の件でございますが、お手数ですがお近くのツールショップ(ファクトリーギアー、ワールドインポートツールなど)へ
お問い合わせをして頂く事は可能でしょうか?
その際そこに在庫がない状況であっても、取り寄せ依頼をして頂ければ通常2~3週間でフランスよりお取り寄せし、
ショップにお届け可能かと思います。
弊社代理店に直接お問い合わせ頂く事も可能とは思いますが、
その場合、商品代金の他に代引き手数料や送料などがプラスされる事が予想されますから、
あまりお勧めできる方法では無い様にも思われます。
もし上記の方法でもご入手しにくい場合は、再度お問い合わせ頂けますでしょうか?
その際は何らかの方法を講じて、必ずご希望の商品をお手元にお届けできるよう努力いたします。
お手数をおかけして申し訳ございません。
今後ともよろしくお願いいたします。
FACOM Japan 上野
2008/12/24(水)16:13
NRさんからのお問い合わせ。
ファコムジャパンがあります。http://www.blackhawk.co.jp/index1.htm
ぼくが手に入れたのは たぶん東急ハンズ。
その昔 ファコムフェア…のようなものがあって
いろいろな工具が見せびらかされていました。
その時に手に入れたものです。
今ファコムジャパンに問い合わせ中
2008/12/23(火)18:50
ファコムのコンベックスどちらで購入できるのですか。
2008/10/3(金)12:38
アクセス解析で訪問しました。
Digitechの記事リンクありがとうございました。
住まいを通して社会や人間の姿が見えてくる興味深い
サイトですね。メルマガ購読します。
以下のようなくだらないブログも書き散らしています。
MeTT 計測TerraTech http://www.ttij.org 公式サイト2
PiCUS-Lab 非破壊樹木診断 http://picusjp.10.dtiblog.com
Geo-Geek 地球計測オタク http://japicus.10.dtiblog.com
LablogTT http://minofc2.blog33.fc2.com
MeasTT 地球環境計測TTIJ http://ttij.dreamblog.jp
2008/9/9(火)15:17
寸法あてごっこですね。
お皿もですかぁ~ すごいですね
今回の「さまざまな長さ」で、長さの元が身体尺からくることは
とても興味深く、人間味を感じました。
動物的な勘の部分が第一の私ですが、それを数値、データで現して照らし合わせてみて確認できることも楽しいなと。
「調べるカタログ」を読んでいるとさらにひろがって面白い。
これって科学かぁ~などとほくそえんでおります。
2008/9/8(月)23:36
tamaさま。私もコンベックスはいつも持ち歩いていますが、寸法あてごっこをしばらくやっていません。レストランで座った椅子の高さ。テーブルの幅・高さ・長さ。お皿の直径寸法。1m当てクイズ
(コンベックスの目盛を対面に向けてコンベックスを伸ばしで みごと1mを指し示す)日々とレーニングすることで身体尺をmmで言いあてられるようになります。先日「5秒あて」おもちゃにはまりました。ストップウオッチ風に カチッとやってから5秒で止めてみせるおもちゃです。いろいろなことを言われます。とても不愉快なストップウオッチでした(^^)ま、あれも「調べる道具」なのかもしれません。Thank you.
2008/9/7(日)19:59
今回の「長さ」も楽しく勉強させていただきました。
一歩踏み出してみると確かに。本当にちょうど1尺ですね
現場で、大工さんが寸で話をするので、いちいち頭で計算しなくてはいけなくって、センチと寸が表記されているコンベックスを買いました。
寸で話す時の大工さんは、なにか職人の誇らしさを感じたりします。
指矩でさっさと墨をつけるところなどをみると尊敬してしまいます。
「五寸法師」いいですね。「日曜大工お助けマン」を参考にこれで模型を作って見たら面白そう!
前回の「温度」もそうですが武山さんはかなりの計測器マニアでいらっしゃるようですね。円の書けるコンベックスはちょっとほしくなりました。それがどうしたって人には言われそうだけれど、手に入れたらRの設計が増えたりして(笑)
建築を始めたころに、あらゆるものの寸法を測りなさいと言われたものです。
コンベックスは本当にいつも持ち歩いていますが、目で見て寸分違わず言い当てる感を身に付けたいなと思っております。
2008/9/4(木)02:46
谷内さん コメント楽しく拝見いたしました。言語としてのメートル法と尺間法 現場そのものですね。確かに実際の身体尺は大切です。施主相手の場合、現場にあるものを駆使した原寸模型 段ボールのモックアップなど工夫しますが 体で納得してもらえない限りダメはダメです。長さ・寸法はケンチクで一番大切な言葉ですね。ケンチクカはミリで話をします。センチではありません。昨日ハンズで、かわいいノギスをゲットしました。厚さ・あるいは薄さ。幅・内寸・ちょっとした深さを 1/100ミリ単位で計測できます。んなもの使い道がなさそうですが実は「マイクロメータ」がほしかったりします。いつもの癖で「コンベックス」もひととおり見ましたが、大工さんに負けないくらい長くて重くて強そうなやつもほしいものです。道具は進化しますね。尺寸の曲尺、ハンズにもありました。「専門家用」でした。
2008/9/3(水)06:06
調べるカタログ <長さ>
日常、使っている コンベックス 三スケ にも起源と生い立ちがあること知りました。
まずは、これだけの資料を拝見させて頂いたこと感謝します。
我我の仕事、作業に、コミニケーションツール として欠かせない長さの基準。
どんなにすばらしい、設計をしても、これがなければ 型にならない。
建築の最初(工事)は遣り方から入ると思いますが、この大事な寸法を間違えると 次の 木工事 にも 多大な影響をあたえ この建築そのものが成り立たなくなってしまう。 という気の入った作業となります。
真剣勝負の心境。 私は「長さ」という相手に 眼には見えない剣を持ち格闘する時間はほぼ 半日。
必ず 勝たなければならない。
基礎の職人さんとの 会話 は長さの話。こときは、メートル法でいきます。
次の 木工時の建て方 その前の きざみは 尺間法が共通言語。
職人さんにあわせて こちらの意思をなんとしても伝えたく メーター 尺 との格闘が始まります。
お客さんとの会話はメートル法です。
お客さんと格闘するわけにはいかないので 打ち合わせで コンベックスを持ち また実際の長さを身体尺にて 提示して 長さのイメージを納得いただくのであります。
それを 図面に起こす時は またメートル法との格闘が。
私の体に切り傷が絶えません。
長さ とは 真剣勝負 のコメントでした。