特集
三澤康彦の「木のカタログ」
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建築家の三澤康彦さんは、「木の家」の設計者として知られます。
一般的な在来工法では、坪当たり平均0.5m3の木を用いるのに対し、三澤さんの設計では、平均1.2m3の木を用います。普通の家の倍以上の木を使っているのです。
三澤さんにとって木を選ぶことは、設計そのものの行為です。それはちょうど、腕のいい寿し職人がネタを選ぶようなもので、よきネタを常備するのが、よき寿司屋の決定的な条件であるのと同じ話です。
三澤さんは、そのために20年間に亘り、全国の林産地100ヶ所以上を探訪して周り、自分の眼鏡にかなった木材を選び出しました。それが、これからご紹介するMsグレードです。
これまでの木材では、無節であるとか、ないとかを基準に価値が決められました。
これに対し、Msグレードは独自の基準を持っています。
- ●ミサワヤスヒコが全国の林産地に出向き、自らの目で確かめ、納得した材であること。
- ●構造力学に基づいた軸組み木造をつくるに足る木材であること。
- ●構造計算に基づいた構造体でつくるための木材であること。
- ●主材は、樹齢70年以上の杉の赤身部分を用いること。
- ●伐り旬(伐期)をきっちりと守った木材であること。
- ●山で葉枯らしを行い、十分に乾燥された木材であること。
- ●強度が十分に確認された木材であること。
この基準については、いろいろな意見があろうかと思われます。「樹齢70年以上の杉の赤身部分」というだけで、除外される地域も少なくありません。日本の山は、戦後の拡大増林で植樹されたものが多く、40〜60年ものが中心です。間柱として利用されるならいいのですが、殊に梁材として用いるとなると難があると三澤さんは指摘します。確かに梁材を現し(構造材をそのまま見せる)で用いる場合は、材質の違いが決定的です。
コストを考慮すると、それに拘るのはどうかと指摘する声もあります。また、天然乾燥に拘るのもどうかという声もあります。それらの是非を出すには、もう少し時間経過をみなければなりませんが、三澤さんは、自分の経験から徹底して拘ります。
「びお」がこれを評価し、掲載に踏み切ったのは、三澤さんが自分で選んだものであるからです。だから、三澤さんが探訪していない山は含まれていません。いい材であれば、三澤さんはこれからも加えて行きたいといわれています。これらの点をご理解の上、ご覧ください。

掲載の供給元は、すべてMsグレードとして、三澤さんの目に適った材を供給できるところです。
- [福島県]きこりの店 (株)オグラ
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福島県南会津町で、株式会社オグラが「きこりの店」として店を構え、一般客も買いやすい。
楢、栗、桜、栃、ミズメザクラなどさまざまな広葉樹の厚手の原板が手に入りやすい。敷台・テーブルなどに最適。 - [埼玉県]岡部材木店
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埼玉県産の西川材を扱う店。
杉・サワラ・桧・栗などを扱うが、Msが特によく使うのは15mmのサワラの板材。浴室・水廻りの天井・壁などに重宝し、坪10,000~12,000円ぐらいで、節ものから無地の板が手に入る。 - [長野県]小林木材(株)
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唐松のスペシャリストで、信州唐松のフローリングの定番。
Msでは唐松はフローリングに多用するほか、パネルにしてカウンター天板や階段板などにもよく使う。 - [静岡県]天竜T.S.ドライシステム協同組合
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新月伐採・葉枯らし・天然乾燥のこだわりの杉を伐採し、自ら製材・販売(直売)するグループ。
樹齢は70年以上のものが多い。
伐採丸太にバーコードを打ち、トレーサビリティーにも徹底して品質管理している。 - [静岡県]丸天星工業(株)
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東のJパネル専門メーカー。国産杉のJパネルはもちろん、国産唐松でのJパネル生産にも対応してくれる。
唐松のJパネル1枚で、床仕上げに用いることもできる。 - [石川県](株)ムラモト
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得意は能登ヒバのフローリング。その他、青森ヒバ、木曽サワラなど。
主な商品は板材。 - [岐阜県]白鳥林工協業組合
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長良杉の構造材や杉巾ハギパネル(長良杉パネル)などが得意で、Msでもこれらの使用がほとんど。
唐松・赤松の扱いもあり、タモなど広葉樹の注文も対応可能。 - [岐阜県](株)小林三之助商店
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東北の支店から岩手県産の栗の原木が入る栗の専門。
Msでは栗は土台・大黒柱・基礎パッキン・フローリングなどに使う。
杉の構造材ともよく馴染み、同時に、個性も発揮してくれる樹種のひとつ。 - [奈良県]阪口製材所
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吉野杉の天然乾燥材が大量にストックされている。吉野ならではの目が詰まった赤身の材で、構造材はもちろん、造作材・建具材も十分に対応する。
常に在庫が100 棟分以上と、ストックが豊富なので、Msのニーズにもすんなり対応してくれる。広葉樹の扱いも多種多様。 - [和歌山県]廣本林業(株)
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紀州材の産地。紀州杉の構造材・板材の美しさは、Msグレードの産地の中でもピカイチ。赤身の、淡いピンクがかったやさしい風合いが持ち味。
Msでは、構造材と30mmの化粧の本実板をお願いすることが多い。 - [和歌山県](株)山長商店
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紀州随一、5,000ヘクタールの自社林をもつ。
杉・桧とも十分なストック量があり、表面を高温乾燥し、グレーディングなど厳密に品質管理された構造材を出荷する。主な商圏は関東。 - [徳島県]TSウッドハウス協同組合
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葉枯らし・天然乾燥・伐り旬・桟積み乾燥にこだわった木頭杉。産地直結の化粧構造材のパイオニアで学ぶところの多い林産地。Msでもここぞという構造材に使うことが多い。
「こもれび」という熱圧処理した杉板材は、熱圧ローラーをかけ、表面を堅くするため、通常の杉に比べて傷つきにくく、また、汚れにくい。艶が出ているので、フローリングに最適。 - [高知県]丸共製材(有)
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高知県馬路村の魚梁瀬杉。樹齢200 年以上の天然杉のため、独特の油味のある赤杉が特徴。
Msではその板目を生かして、意匠的に際立たせたい壁板などにアクセントに使う。空間に風格が出てよい。 - [高知県]森昭木材(株)
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森林率日本一の高知県、嶺北地方の杉・ヒノキを扱う、嶺北の代表林産地。森林認証も取得している。
Msでは杉の構造材・造作材と桧のデッキ材をよく使う。桧のデッキ材は美しく割安感がある。 - [岡山県](株)鈴鹿製材所
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国産材、しかもほとんどが中国地方の地松を扱う、地松のスペシャリスト。
構造材も扱うが、フローリング・敷台・カウンターなどが使いやすい。 - [鳥取県]協同組合レングス
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Jパネル専門メーカー。鳥取西部の日野川流域の杉の中小径木を多く扱う。
Msでは、36mmの3層パネルはもちろん壁・床・野地の構造用面材・化粧面材として使うが、24mmの2層パネルも棚板などに重宝する。 - [大分県](有)カネサダ横尾木工所
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日田杉の2m材のフローリングだけを扱う。すべて天然乾燥。上小無節、節あり、厚みは12、15、30、42mmと多様なラインナップで安価で使いやすい。注文後すぐに全国発送してくれるのもありがたい。
- [大分県](株)トライ・ウッド
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日田杉の中小径木をパネル化したトライウッドパネル(トラパネ)が主力商品。他、構造材やフローリング、残材を使った加工品など多種を扱う。
トラパネは厚さ12~60mm×巾300~1,100mm×長さ2,000~4,000mmと対応の巾が広い。Msでは30mmのトラパネを間仕切りや家具に使い、60mmのトラパネを階段手摺壁によく使う。
構造材は輪掛け乾燥の天然乾燥、中温の人工乾燥と、ともに色艶を失わないようこだわっている。














































































2008/8/25(月)11:21
木を選ぶというのは大変なことですね。ここまで絞るのは大変でしたね。いい材と思われるものは、どんどん加えて行ってください。日本中の材を、Msグレードに照らしてどうなのか、言ってもらいたと思っていますが・・・。